ローワンシリーズ二作目。前回の冒険のあと、英雄として称賛されたものの、もとのバクシャー世話係に戻ったローワン。花粉症で鼻水が止まらないため、魔女のシバがくれた役たたずの雑草ムヨウギクの苦い煎じ薬を服用してる。最近バクシャーの様子がおかしい。牧草があるのに、牧場から逃げようとする。魔女のシバは悪夢を見たが詳しいことはわからないと言い、奇妙な歌をローワンに聞かせる。

そして旅の人がやってくる。いつもは何年かに一度しか来ないのに、昨年に続いての来村。何か訳でもあるのかと疑心暗鬼のリンの村人。話を聞いても、何か隠しているようだが、別に訳はないという。前回の冒険で、アランが山から持ち帰ったヤマイチゴ、今では村中で育て、次の収穫を楽しみにしている。旅の人に盗まれるのではないかと恐れている。そんなとき村人が次々と眠り込むように意識を失っていく。村長も母も友達も。旅の人による呪いではないかと疑い、やめてもらうために会いに行くローワンとアラン。

旅の人の長で語り部のオグデンは悪い予感がして来ただけ。伝説の黄金の谷が気になる。それを守るようにあるアンリンの魔界を探索するという。旅の人がなかに入り込むのは禁止されているため、ゼバック族生まれの孤児で、養女にしたジールにやらせると。ローワンにも同行するようにいう。

二人の若者がその地で出会ったものは、怪物のような樹木。その根が蛇のように彼らを襲うが、ローワンが噛みついたことで退散させ、森を出ることができた。しかし黄金の谷はどこに?ただの伝説か?

そしてローワンは気づいた。この化け物樹木がはびこる地こそ、黄金の谷だったのだと。しかし、その樹木により生き物はすべて命を失ったのだと。しかも、その樹木は成長前の若い頃はヤマイチゴだったことがわかる。

奇妙な眠り病はその花粉によるものだった。旅の人の長に事情を説明し、村に飛んで帰るローワン。火で燃やして退治しようとしたが失敗。ローワンが彼らに負けない原因が花粉症の特効薬であるムヨウギクと気づいたローワンは、魔女シバが無意識に大量に作っていたムヨウギクの煎じ汁を使い、村中のヤマイチゴと、成長した樹木を根こそぎにして、村を再び救う。

ローワンには隠された能力でもあるのだろうか?次巻以降が楽しみだ。

そんなに長くないし、児童文学と言うことで読みやすいのに、十分楽しめる作品だ。