時代は十世紀末から十一世紀はじめ。コーンウォール生まれの流れ者の鍛冶屋が、サクソン人の娘と所帯を持ち生まれた息子ジェスティン。五歳で父をなくし、母が再婚した農場で十二歳まで育つ。母の死で家を追い出され、近くの通商路をたどり、海辺のサクソン人の村に行き着く。牛飼いのガースじいさんのもとで暮らすことになる。

五年後、嵐が近づくために岬に放牧してある牛を集めにいったジェスティンは、海辺にいた海賊につかまり、奴隷として、ダブリンの奴隷商人に売られる。
展示されていた彼を買い取ったのが、ヴァイキングで、城の守備兵をしていたトーモッド。ある夜、町で喧嘩を売られたトーモッドを、なぜか身を挺して飛び込んで助けようとした。すぐに倒されたものの、ジェスティンの心意気に感じたトーモッドは彼を自由にした。春になり故郷に帰る彼に同行する。

帰りついた日は、トーモッドの父親の通夜。父親が事故で殺した男の息子兄弟に闇討ちを受けたらしい。家庭を持つ兄に代わり、トーモッドは復讐の旅に出ることになる。ジェスティンも義兄弟の契りをして同行。

仇の行き先はビザンティン帝国の都コンスタンティノープル。当時ヴァイキングは、ユトランド半島から東進して、バルト海にそそぐドヴィナ川の河口を目指した。そこから船で上流へ上り、陸路を経て、ドニエプル川にうつり、キエフを目指した。さらに黒海を経てコンスタンティノープルへ。

仇兄弟に遅れて、ハーカン船長の船で向かった二人。
キエフでは、内乱のビザンティン皇帝に助力するキエフ大公が、船と兵士を募集してる最中。ハーカン船長や仲間と共に軍隊に入ることになる。やっと巡りあった仇との決闘。しかし兄の仇を倒したところで大公に止められてしまう。戦争が済むまで預かると。

春になり船を建造して、数百隻の船団と数千人の兵士をつれて、大公は都へ。あっさりと反乱軍を撃破。皇帝に乞われて、千人の兵士が近衛兵として残る。ジェスティンたちも残る。トラキアへ派遣された際に、トーモッドは仇に討たれ、ジェスティンはちんばになり除隊。

近衛兵のとき、狩り場を逃れたチーターを探して、少女を救った。彼女の農場で雇ってもらえないかと訪ねると、都の屋敷を教えられる。彼女の父親は医者で、その手伝いをすることになる。そして瀕死の仇と巡り会う。その最後を見とり、誓いから自由になる。新たな居場所も得た。

少年の半生の冒険を描いていて楽しめた。