新たなファンタジーなのかな。ゲームの世界に飛び込んだような冒険記とも言えるか。

夕月、34歳独身、無職。あとでバツイチとわかる。人妻の身で浮気をして離縁され、職も失う。そんな彼女が買い物帰りに道端に立つ大男に呼び止められ、ボックスのくじを引くと、一等賞。スタープレイヤーが当たった。
気づくと都内の町から大平原に一人。近くに東屋があり、テーブルの上にはテレビのリモコン大の黒いものが。手を触れると明かりがつき文字が表示される。

スタープレイヤーの世界にようこそ、と。この世界は別の惑星であり、ここでは十の願いを叶えることができると。この板、スターボードにより叶う。フルムメアより。右上のアイコンで案内人石松が呼び出せると。

呼び出してみると、着物姿の若者。森の石松か?話を聞くと、願い事はボードに文章で書く。具体的でないとダメ。フルムメアが審査して可能なら、叶う。
ためしに近所のそばセットを頼み、やっと信じられた。ついで生家のような家屋、さらにそれを取り巻く広大な庭園や高い塀を呼び出して、独り暮らしを始める。もとの世界に戻れるのは百日後以降。
回りには誰もいないと思っていたら、同じプレイヤーマキオが現れる。夕月よりも過去の日本から来ていて、すでに二十年とか。一応もとの世界には戻れることになっているが。彼はこの世界にいる我々はもとの世界のコピーであり、ここからいなくなるのは消えることなんだと考え、居残っている。この世界には、わずかなプレイヤーの他に、それらにより呼び出された人と、原住民がいる。彼らは部族国家段階。近くには友好的な部族の村しかないが、遠くには二つの国があり、戦争をしている。

やがてその戦争に夕月もマキオも巻き込まれ、冒険的な体験をすることになる。

願い事により、死んだものをよみがえらせたり、地形や建物を変えること、自分の容姿も変えることはできるが、ただの休暇くらいの感覚ならともかく、この世界で生きることを選んだら、十しか願いが叶わないというのは少ないな。

異世界へ入り込み、半ば神のような力を持つ存在になるファンタジーなのかな。ゲーム感覚の部分が私にはなんとなく違和感を覚えて、今一つ没入できなかったし、楽しく読めたとも言えないかな。

これはシリーズ化されるのか。