このシリーズは、西暦1900年元日に生まれた世紀の子と呼ばれる特別な能力を持つ主人公が、暁の円卓と呼ばれる秘密結社に対抗して、そのもくろみを粉砕しようとする話。

齢百年を与えられている主人公が二十世紀を生き、様々な体験をする。

第一巻では、暁の円卓一味の暗殺者、明主ベリアル卿の分身ネグロマヌスが現れ、ついに父のキャムデン卿夫妻は暗殺され、残された手記により、ディビッドも暁の円卓を知り、将来を悲観。死ぬつもりで未成年で第一次大戦に従軍し、瀕死の重傷を負う。

今巻はディビッドが野戦病院で意識を取り戻すところから始まる。看護婦として世話をするのは、重症のもとになったフランス人少女レベッカで、その母親が医師だった。

やがて彼の行方を訪ねてきた一家の弁護士により、退役軍人としてイギリスに戻る。暁の円卓一味から身を隠すために、名前や身分を隠して、イートン校、ついでオックスフォード大学に進学し、ジャーナリストを目指す。同じ大学にれべっかもやって来て、恋に落ちる二人。サブタイトルはいみじくも情熱の歳月。

イギリスを訪問した幼馴染みの日本の皇太子とも再会。やがてスコットランドで二人だけで結婚式を挙げ、皇太子の計らいで、名門貴族の屋敷でハネムーンを過ごす。ネグロマヌスと思われる暗殺者の出現で、若い夫婦はアメリカへ。新聞記者として働き始め、仕事と愛に時間を費やしたあと、ディビッドは暁の円卓一味探索を開始。唯一名前がわかる日本人トーヤマを探すため、日本へ。皇太子や幼馴染みで外交官の友の助けで、捜索するも手がかりがない。亡き父の手記を読んだレベッカから、昔トーヤマに付き従っていた料理人に気づき、彼の行方を探す。友により行方がわかったものの、友は暗殺されてしまう。

その料理人を訪ねて、四国に飛んだディビッドは彼を説得して、トーヤマの隠れ家に侵入。争って、トーヤマは焼け死に、手がかりは途絶える。またしばらくはレベッカとの愛の世界に暮らすことになるディビッド。

1918年から1929年のディビッドを描いた二巻に続き、次の三巻四巻では第二次大戦へと向かう1930年代の世界が描かれるらしい。

様々な事件や、ディビッドと暁の円卓一味との対決は興味深いが、登場人物たちにあまり精彩がない印象で、小説としては物足りない気もする。最後まで読むかどうか迷っている。昔から現代史、とくにこのあたりは好きではないし。