十二歳の少女が一夏を過ごした湖のそばのコテージ、床下から見つけた懐中時計のネジを巻いたら、目の前にいたのは同い年の母親だった。同じように孤独な二人の少女の出会いが、見失われていた家族の絆を取り戻す。そんな不思議な話。
母親はテレビの美人キャスター、父親は著名なジャーナリスト。他人には理想的な両親に見えても、娘のパトリシアにとっては、仕事が忙しくて満足に話もできず、孤独だった。しかも今や両親は別れようとしていた。父には似たようにおとなしい恋人がいる。
夏休み、離婚について話し合いたいからと、一人で母親の妹のジニー叔母さんのところへ行かされた。ダグ叔父さんと三人のいとこがすむ湖のそばのコテージ。もとは祖父母の住まいで、母も少女時代を過ごした家。祖母も長男もよそへ行き、次男のロッド伯父さんも近くにコテージを持ち、いとこが二人。
母に似ずずんぐりむっくりのパトリシアは、無口で最初いとこたちにそっけないと無視され、田舎暮らしに疎いことからバカにされて、ここでも孤独だった。
偶然、今は使われていない小屋の床下で、懐中時計を発見。刻まれた文字によると、祖母に贈られたものとわかる。しかも贈り主の婚約者は婚儀の前に病死し、祖母は婚約者の年の離れた兄と一緒になった。
まだ動くかとネジを巻いて、外に出てみると、目の前に現れたのはなんと同い年の母親とその兄二人。女ながら負けん気が強く、頭も運動も兄たちに互角な母親のルツだったが、両親は女らしくなることを望んでいて、同じようないたずらをしても叱られるのはルツばかり。自分をわかってもらえないと孤独に悩む母を見た。
タイムスリップはできても、彼らにはパトリシアが見えず、友達になることもできないし、ネジが緩むと現実に戻ってしまう。
何度かそんな往復を繰り返した後、時計は壊れてしまう。ルツの様子が知りたいのに。海中時計を隠したのは母のルツだとわかる。どんな気持ちだったのか?
まだ夏休みが終わる前に突然母がやって来る。離婚は決まり、パトリシアは好きな方を選べると言い、なんか見捨てられた気分。そんな母親の態度に腹をたて、本音をぶちまけるパトリシアに、母も一緒にいてほしいと答える。そして壊れた時計を見せると、隠した事情を打ち明けてくれる。それを祖母に見せることで、三代の女たちの絆が取り戻せたらしい。
珍しくもない少女の悩みや家族観の不和なんだが、思わず読ませてしまう作品だった。
母親はテレビの美人キャスター、父親は著名なジャーナリスト。他人には理想的な両親に見えても、娘のパトリシアにとっては、仕事が忙しくて満足に話もできず、孤独だった。しかも今や両親は別れようとしていた。父には似たようにおとなしい恋人がいる。
夏休み、離婚について話し合いたいからと、一人で母親の妹のジニー叔母さんのところへ行かされた。ダグ叔父さんと三人のいとこがすむ湖のそばのコテージ。もとは祖父母の住まいで、母も少女時代を過ごした家。祖母も長男もよそへ行き、次男のロッド伯父さんも近くにコテージを持ち、いとこが二人。
母に似ずずんぐりむっくりのパトリシアは、無口で最初いとこたちにそっけないと無視され、田舎暮らしに疎いことからバカにされて、ここでも孤独だった。
偶然、今は使われていない小屋の床下で、懐中時計を発見。刻まれた文字によると、祖母に贈られたものとわかる。しかも贈り主の婚約者は婚儀の前に病死し、祖母は婚約者の年の離れた兄と一緒になった。
まだ動くかとネジを巻いて、外に出てみると、目の前に現れたのはなんと同い年の母親とその兄二人。女ながら負けん気が強く、頭も運動も兄たちに互角な母親のルツだったが、両親は女らしくなることを望んでいて、同じようないたずらをしても叱られるのはルツばかり。自分をわかってもらえないと孤独に悩む母を見た。
タイムスリップはできても、彼らにはパトリシアが見えず、友達になることもできないし、ネジが緩むと現実に戻ってしまう。
何度かそんな往復を繰り返した後、時計は壊れてしまう。ルツの様子が知りたいのに。海中時計を隠したのは母のルツだとわかる。どんな気持ちだったのか?
まだ夏休みが終わる前に突然母がやって来る。離婚は決まり、パトリシアは好きな方を選べると言い、なんか見捨てられた気分。そんな母親の態度に腹をたて、本音をぶちまけるパトリシアに、母も一緒にいてほしいと答える。そして壊れた時計を見せると、隠した事情を打ち明けてくれる。それを祖母に見せることで、三代の女たちの絆が取り戻せたらしい。
珍しくもない少女の悩みや家族観の不和なんだが、思わず読ませてしまう作品だった。