前作第14巻で執筆が止まっていたシリーズに決着をつけるために、書かれた感じの最終巻。タイトルの神君とか、帯の感動の最終巻などに期待していたほど、よかったとも思えない。
むしろ年月がたち、登場人物たちのその後を描いた作品として読めば、それなりに感慨深いかな。
前作から五年ぶりの刊行、物語のなかでは七年がたっている。
影二郎は若菜と世帯を持ち、男女の二人の子供もいる。下の娘が生まれてから亡くなった祖父は幸せだったろう。店は一階で甘味処を二階で昔の料理屋を営業していて、若菜が取り仕切り、祖母が手伝う。
影二郎たちを走らせた老中水野忠邦はすでに失脚し、影二郎の実父常磐も役を解かれ、旗本の婿養子に戻り、盆栽の相手をつとめている。影二郎は旅に出ることもなく、子をなしたのに長屋にとどまり、通い婿。すねに傷持つ身では、もしもの時を考えて独り暮らし。時々千葉周作の玄武館道場に通い、客分扱い。
そんな無りょうをかこつ影二郎の前に現れた偽坊主。国定忠治の子分だが、諸国を巡り、忠治のために情報収集をしていた蝮の幸助。影働きという点で似たような境遇にあり、度々出くわして、友達のような気持ちを持つ男。
彼がもたらした知らせは、長く潜伏していた忠治が妾の家で中気で倒れ、満足に話すこともできないという。一時は世間を騒がし、地元では神のごとく慕われた忠治。せめて死に際だけはきれいにしてやりたい。そんな思いの二人は、上州へと旅立つ。これが最後の旅だと。
上州に入ったものの、肝心の忠治の居所がわからない。八州回りなども逮捕するにはこの時とばかり、探し回っていて、大っぴらに探せない。旅立ち前に実父からはへそくりを渡され、かつての部下も手伝うことに。
なかなか居所が知れず、話ももたつき、正直退屈になるほど。颯爽とした影二郎の姿はもうない。
忠治のなしたことは、影二郎に言わせれば、がたついた江戸幕府の腐り様を天下に示し、それによって幕府崩壊の一助をなしたこと。それがタイトルの神君狩りなんだろう。
忠治が見つかり、やがてはりつけにされる。その際に、のちに八木節となる忠治一代記の歌を聞かせたのが、影二郎の最後のはなむけ。幸助はいったん影二郎と江戸に戻るも、上州に戻り放浪。影二郎は若菜のもとに戻る。明治維新まであとわすが。
完結編とか宣伝は大袈裟だが、まあともかく一段落。ハッピーエンドでよかった。
さて次に完結するのはどれかな?
むしろ年月がたち、登場人物たちのその後を描いた作品として読めば、それなりに感慨深いかな。
前作から五年ぶりの刊行、物語のなかでは七年がたっている。
影二郎は若菜と世帯を持ち、男女の二人の子供もいる。下の娘が生まれてから亡くなった祖父は幸せだったろう。店は一階で甘味処を二階で昔の料理屋を営業していて、若菜が取り仕切り、祖母が手伝う。
影二郎たちを走らせた老中水野忠邦はすでに失脚し、影二郎の実父常磐も役を解かれ、旗本の婿養子に戻り、盆栽の相手をつとめている。影二郎は旅に出ることもなく、子をなしたのに長屋にとどまり、通い婿。すねに傷持つ身では、もしもの時を考えて独り暮らし。時々千葉周作の玄武館道場に通い、客分扱い。
そんな無りょうをかこつ影二郎の前に現れた偽坊主。国定忠治の子分だが、諸国を巡り、忠治のために情報収集をしていた蝮の幸助。影働きという点で似たような境遇にあり、度々出くわして、友達のような気持ちを持つ男。
彼がもたらした知らせは、長く潜伏していた忠治が妾の家で中気で倒れ、満足に話すこともできないという。一時は世間を騒がし、地元では神のごとく慕われた忠治。せめて死に際だけはきれいにしてやりたい。そんな思いの二人は、上州へと旅立つ。これが最後の旅だと。
上州に入ったものの、肝心の忠治の居所がわからない。八州回りなども逮捕するにはこの時とばかり、探し回っていて、大っぴらに探せない。旅立ち前に実父からはへそくりを渡され、かつての部下も手伝うことに。
なかなか居所が知れず、話ももたつき、正直退屈になるほど。颯爽とした影二郎の姿はもうない。
忠治のなしたことは、影二郎に言わせれば、がたついた江戸幕府の腐り様を天下に示し、それによって幕府崩壊の一助をなしたこと。それがタイトルの神君狩りなんだろう。
忠治が見つかり、やがてはりつけにされる。その際に、のちに八木節となる忠治一代記の歌を聞かせたのが、影二郎の最後のはなむけ。幸助はいったん影二郎と江戸に戻るも、上州に戻り放浪。影二郎は若菜のもとに戻る。明治維新まであとわすが。
完結編とか宣伝は大袈裟だが、まあともかく一段落。ハッピーエンドでよかった。
さて次に完結するのはどれかな?