本棚で見かけ、小路さんの新刊だと借りてみたものの、期待外れかな。

最近はミステリーとか刑事物は読まないせいもあり、最初から違和感があったが、変態性欲の被害者とか、それに詳しい天才少年とか、さらには北海道開拓の歴史にも遡る秘密組織とか、装置は大きいが、結局動いているのは天才少年と知り合いの刑事二人。それに対する犯人のこれまた天才院生。

どの登場人物も感情移入がしにくく、楽しめなかった。小路さんなら間違いないという私にとっての神話が崩れそう。

札幌市内で見つかった三つの変死体。二つは事件性が薄いと事故死扱いされ、最後だけ住宅街の道端で、はだかの死体と言うことで捜査が始まる。外傷もなく死因も不明。法医解剖してみたら、体内からゴーヤが出てくる。しかも肛門から突っ込まれて、内蔵出血と損傷で死亡と判明。さらに事故死扱いされた二件でも体内から野菜が発見されていることがわかる。

捜査を始めた刑事根来康平と後輩刑事仲野久は、異常な死体から変態者に的が絞り、それに詳しい天才がいると康平は久を連れていく。法医解剖をした康平の同級生志村秋奈教授の自宅。弟の春は19才ながら天才だとか。

生まれつきの天才ながら、好奇心に溢れ何にでも興味を覚えるために、生活力はない。それを補うのが二人の姉と母親。大学教授だった父親は故人。春の天才には、一度見たことを瞬時に記憶し忘れない能力がある。だから見るものすべてがインプットされてはたまらないため、普段はアイマスクを着用。その上、なぜか北海道開拓の始めに来北した先祖以来の記憶までもが記憶されているという。

そんな天才春の推理で次第に犯人像が明かになり、犯人を刺激することで、反応を犯させ、ついに犯人を見つける。しかし証拠はない。動機もわからない。どうやら警察の上層部にもそれ以外の権力者にも何らかの力を持っている様子。開拓時代から続く闇の組織、仲間がいるらしい。

犯人と会見して、家族の無事と引き換えに、捜査をやめることを約束した春だが、最後に意外な反撃をし、逮捕することはできないが、大学構内にあるアジトを使用不能にする。そこまでで終わっていて、なんとも中途半端な印象。続編でもありそうな感じだが、例え出ても、あまり読む気にはなれないな

ラノベ風の主人公と展開なんだろうか。話としても変態も殺人も読むのは嫌だな。もう少し知的な推理か、主人公に魅力を覚えたら違うのだろうが