図書館本六冊読めたらいいなと思っていたが、読了四冊に一冊はギブアップ。あと一冊は明日からに延ばした。
代わりに読み始めたのは少し前に古本で買った文庫。奇石コレクターにまつわる物語。ミステリーの賞をとってはいるが、あまりミステリーという感じはしなかった。

宅地開発現場で見つかったまるで子供の足が封じ込められたようなわらし石が見つかり、若い青年の石屋に引き取られるという最初のエピソードから始まる。

ついで亡くなった祖母の遺言めいた手紙の依頼により、高校生が死人石を製作し、石のコレクターの元に届ける。以降は、その高校生耕平と、金持ちのコレクター林との関わりが描かれる。大金で手に入れた奇石を惜しげもなく割ってしまう林。先祖代々の言い伝えで行っているというが、その意味は何か?

やがて高校の理科の先生が幼い頃に見かけた奇石を見たくて、耕平に伴って林邸を訪ねることになる。先生の探してるのが冒頭に出てきたわらし石。

その石の来歴をのべようと、途中でいきなり場面は過去の時代、山奥の修行地にうつる。異能をもつ少年を集めて訓練しているのは、忍者なのか行者なのかよくわからなかったが、体を鍛え、精神を練り、呪文を唱えながら石壁を通り抜けることができれば、卒業となる。その卒業試験に失敗して、からだの一部が石のなかに残ったものが、わらし石になるということか。

やがて最初に登場したわらし石が林コレクターに持ち込まれ、買われる。大きな岩なので、さっそく石工が呼ばれて割られる。その時に、お母さんと呼ぶ少年の声が聞こえる。

閉じ込められた少年の魂を解放することが目的だったかのように、以後林はコレクターをやめて、引退し故郷に帰る。

修行に旅立つ少年に母親が持たせた縁石。ひとつは少年が、もうひとつは母親が持った二つの石が、時空を越えて巡りあった。わらし石に封じられた石と、耕平の祖母が持っていて、死人石となった石として。あるいはその邂逅が、母と子の再会がテーマの話だったのか。

興味深くて、最後まで一気に読んだものの、なんか印象がはっきりしない。何が一番のテーマだったのか?でもまあよかったかな