評伝石井桃子とサブタイトルにある本。本文だけで、 540頁の大作。半日読み続けて、やっと半分くらい。
著者は読売新聞の文化部記者として、石井にも接触。インタビューや取材をして評伝をまとめた。百歳あまりに渡る生涯を、石井自身の残された手紙が明らかにしている。

七章に区分されていて、生い立ちから女子大時代までの第一章。

菊池寛のアルバイトから始まって、文藝春秋の社員となり、編集に携わった第二章。当時のことはのちに『幻の朱い実』という小説に描いた。

首相になる前の犬養家との縁。そこで出会ったプー。文藝春秋をやめ、新潮社で山本有三のもとで、子供向け全集の編集に携わった第三章。

戦地の友人を慰めるために書かれたノンちゃんの話。終戦までの日々を描いた第四章。

そこまでをようやく読み終えた。最初は来週読むつもりで、覗いてみるかという程度のつもりが、いつか引き込まれてしまった。

戦前に文藝春秋、新潮社、戦後に岩波書店とビッグな出版社に勤めたというだけでもすごいことだ。

プーとの出会いが犬養家で、そこで翻訳して読み聞かせることで始まったとは知らなかった。ノンちゃんのそもそもの執筆動機にも驚いた。

戦後、プー、ピーターラビット、うさこちゃんという三つのシリーズものを翻訳しただけではなく、数々の作品を翻訳していて、どれもが子供にとってスタンダードともなる作品ばかり。それらをどうやって選んでいたのか不思議に思っていたが、ちゃんと種があったことがわかった。

さて、生涯独身を貫き、子供のための本を翻訳し、私設の図書館をつくって子供たちに読み聞かせることに邁進した動機は何だろう?百歳近くまで続けられた原動力がなんであったのか?後半に書かれているのだろうか?

慌てることはない。明日から少しづつでも読んでいこうか。何か石井さんの本も読んでみたくなるが、何にしようか?プーやピーターラビットは有名だが。今考えているのは、プーの原作者ミルンの自伝を石井さんが改訳している。それもかなりの大作だが少し興味を覚える。それと石井さんが好きだという作家ファージョンの作品。今度見てみよう