ようやく最後までたどり着いたが、なんか中途半端な終わり方だな。ひとつの冒険が成し遂げられた達成感がない。

ロンドンに住んでいた少女ペネロピー・タバナーは、病弱で、本を読むのが好きな空想家。姉のアリソン、すぐ上の兄イアン と共に、とある冬、母の実家であるサッカーズのおばさんの農場へ転地することになる。その昔バビントン家が領主だった荘園で、タバナー家は家事を取り仕切っていた。歴史的な大事件のため落ちぶれた領主の館をタバナー家が買い取り、農場をしていた。

ティッシーおばさんは母の母親の姉さん。タバナー家の血筋を引く顔立ちをしていて、その血はペネロピーにも伝わっているし、一族には必ず一人はペネロピーの名を持つ者がいる。

おばさんとつれあいのバーナバスおじさんに歓迎されて、三人はくつろぐ。三人とも都会育ちだが、農場仕事の手伝いにも不平を言わず、楽しんでいる。

そんなある夜、ペネロピーはドアを開けたとたん、見知らぬ世界に迷い込む。同じ館なのだが、三百年前のバビントン家の屋敷だった。それと気づかず、であった女中におばさんの名前を出すと、台所にいると言う。行ってみると、まさにおばさんがパン作りをしていた。でも最初に会ったときより背丈が延びてる。実は似てはいるが何代も前のおばさん。おばさんも見知らぬ少女だが顔の特徴から一族のものだと思い、姪だと言って共に仕事をすることになる。

服装も違うし、言葉もわずかに訛りが違う。女のくせに文字が読めるのに、ハーブの採取ができない。はじめは戸惑っていたが、人々と知り合い仲良くなっていく。

スコットランド女王メアリーは当時イングランドに監禁同様の目にあっていた。エリザベス女王との王位継承にまつわる問題が背景にある。その女王を密かに助け、国外に逃して再起を期す人々がいて、領主も荷担していた。捕まっている屋敷から領内に逃れてくる地下道を掘り進めようとしていたが、陰謀が見つかり、メアリー女王は他所へやられることに。荷担した領主は地下道が見つかり捕まることを恐れたが、大雪に救われた。そこで物語は終わっていて、中途半端。ペネロピーも自由にその時代に行けるわけでもなく、そちらもなんか曖昧で、楽しかったとは思えない展開だった。ペネロピーと農場の人々たちとの交流や自然の暖かさが救いかな。著者には、もう少し年少の少女の農場暮らしを描いた自伝的作品があると言う。それも読んでみようか。