何だか幼稚な話を聞いてるような気もするが、童話というのはこんなものなのかな。

白い塔の城には王様と王妃、赤姫と、祖母の元女王が住んでいた。赤姫はずっと城のなかで過ごし、二人の侍女から読み書きや算数、地理を習っていた。

十二歳を迎えた赤姫ははじめて城の外に出ることになり、豪勢なパレードが行われた。しかし、おふれ係り、紳士、娘たち、弓矢を持つ青年、貴婦人、兵隊、船乗り、男児と女児といった取り巻きたちの馬車や行進のあとに、元女王のおばあさま、王と王妃の乗る馬車が続き、やっと赤姫の馬車が出てくる。

その面前に現れた三人のならず者が、赤姫と侍女が乗る馬車を乗っとり、あれよと言う間に立ち去る。

落胆した王と王妃は嘆くばかりで何もしない。王は盗賊を脅すために大砲を打ち続けろと言うばかり。それでおばあさまが出てきて、兵を指図することになる。

しばらくして馬車は見つかるが当然赤姫も盗賊もいない。そのあとに傷だらけで疲れはてた侍女が城にたどりつく。食事をさせ、手当てをしてから事情を聞くと、盗賊からの身代金要求の手紙を出す。受け渡し場所に指定された森の入り口まで馬車で走り回り、盗賊は手紙を渡して赤姫をつれて森の中へ。帰ろうと馬車に乗ったものの、馬たちを御しきれず、歩いて城に戻った。
赤姫は森の奥ふかくにある隠れ家まで連れ込まれた。三人のうち頭と思われる盗賊は優しかったが、あと二人は姫にぞんざいだ。身代金受け取りに誰が行くかでひと悶着あり、結局頭一人で行く。おばあさまの指図でやってきた中尉は頭と共に隠れ家まで来てみれば、姫は逃げたあと。行方は不明。

二階の窓から逃げ出した姫は、荒野の方へ向かい、最初は巨人の女中にされ、その後も姫の顔を知らない領民に姫と認めてもらえず、こき使われたり、ばかにされたりとさんざんな経験をする。

姫を見たことがない民は偽の姫を仕立てあげて城へ送り込み、褒美を得ようとするも失敗。やがて捕まっていた盗賊たちの処刑場に本物の赤姫が現れる。優しかった頭の命乞いさえする。

女王になるより盗賊になりたいと言い出す赤姫を説得するおばあさま。牢から出した盗賊と城を出ようとした赤姫を盗賊の頭は引き留めて、あきらめさせる。姫に生まれたからには女王になるほかないと。