東京生まれの小学男児がひとりで東北の山村に招かれて、山村で貴重な体験をする。この作品では、彼が出発間際に父が漏らした言葉から、隠されていた父の秘密が明かになり、それが父子の思いをいっそう盛り上げている。
五年生の明は中学生の姉と共に、ひき逃げにあった焼きいも屋のおじいさんを助ける。さらに明が犯人の車の番号を覚えていたために、すぐに犯人は捕まり、補償もされたことで、被害者の家族から感謝され、出稼ぎのおじいさんの山村に招待された。
岩手県の奥にある山方村。その名を聞いて、無口の父が奇妙な言葉を呟く。ひらにわの、しろいもり。
現代の話らしく、ひとりで旅する明が乗り込むのは東北新幹線。盛岡まで乗り、そこに待っていたおじいさんの息子の車で村へ向かう。おじさんの息子やその友達、いとこの女児が同乗していて、はじめはぎこちなかった四人の子はやがて仲良くなる。
山方村は山ばかりの過疎の村だが、白樺の白い幹がひろがる見事な景色、自然放牧される赤べこ、青い空と絵のような景色がひろがる。
技をもつ老人が集まる生き生き創作館、名人による炭焼き体験、渓流でのいわなつり、水浴び、山村でしかできない貴重な体験をして、明は充実した夏を過ごす。
小学校の校庭で、ボケた元校長先生からカイタクのヒロシと呼ばれたことから、明は父弘の隠された秘密にたどり着く。両親を失い、兄弟で青森の伯母のクリーニング店で育ち、中学を出てから、集団就職で東京へ。板橋の中華料理屋に住み込み、のちに入り婿になったと聞いていた。
実は父弘の両親は満州からの引き上げ者。山方村の開拓村に住み、弘兄弟はそこで生まれた。十歳のときなだれで両親を失い、青森へ引き取られた。
思い出したくない悲惨な過去を封じ込め、訛りを気にして隠していた。母には打ち明けたとか。つまり山方村は父弘のふるさと。明に打ち明けた父はたまらなくなり、車で山方村へやってくる。思いでの場所を訪れ、先生に会い感激する。
焼きいも屋の事故は偶然ではなくて、もしかして神の導きだったか。ふるさとはないと思っていた明には、素敵な思いでとともに、貴重で素晴らしいふるさとまでできたことになる。
たまたまこんな話を読みたくて選んだ本だが、思った以上に感動できるいい話だった。はじめての作家だが、他にどんな作品を書いているんだろう?
五年生の明は中学生の姉と共に、ひき逃げにあった焼きいも屋のおじいさんを助ける。さらに明が犯人の車の番号を覚えていたために、すぐに犯人は捕まり、補償もされたことで、被害者の家族から感謝され、出稼ぎのおじいさんの山村に招待された。
岩手県の奥にある山方村。その名を聞いて、無口の父が奇妙な言葉を呟く。ひらにわの、しろいもり。
現代の話らしく、ひとりで旅する明が乗り込むのは東北新幹線。盛岡まで乗り、そこに待っていたおじいさんの息子の車で村へ向かう。おじさんの息子やその友達、いとこの女児が同乗していて、はじめはぎこちなかった四人の子はやがて仲良くなる。
山方村は山ばかりの過疎の村だが、白樺の白い幹がひろがる見事な景色、自然放牧される赤べこ、青い空と絵のような景色がひろがる。
技をもつ老人が集まる生き生き創作館、名人による炭焼き体験、渓流でのいわなつり、水浴び、山村でしかできない貴重な体験をして、明は充実した夏を過ごす。
小学校の校庭で、ボケた元校長先生からカイタクのヒロシと呼ばれたことから、明は父弘の隠された秘密にたどり着く。両親を失い、兄弟で青森の伯母のクリーニング店で育ち、中学を出てから、集団就職で東京へ。板橋の中華料理屋に住み込み、のちに入り婿になったと聞いていた。
実は父弘の両親は満州からの引き上げ者。山方村の開拓村に住み、弘兄弟はそこで生まれた。十歳のときなだれで両親を失い、青森へ引き取られた。
思い出したくない悲惨な過去を封じ込め、訛りを気にして隠していた。母には打ち明けたとか。つまり山方村は父弘のふるさと。明に打ち明けた父はたまらなくなり、車で山方村へやってくる。思いでの場所を訪れ、先生に会い感激する。
焼きいも屋の事故は偶然ではなくて、もしかして神の導きだったか。ふるさとはないと思っていた明には、素敵な思いでとともに、貴重で素晴らしいふるさとまでできたことになる。
たまたまこんな話を読みたくて選んだ本だが、思った以上に感動できるいい話だった。はじめての作家だが、他にどんな作品を書いているんだろう?