こそあどの森シリーズ五作目。

今回もバーバさんはお出掛けしていて、スキッパーに手紙を送ってくる。それを配達に来たのが郵便配達のドーモさん。一冊目でも、同じようにドーモさんがもたらした手紙から話が始まったな。

スキッパー宅の前にいつも立ち寄るポットさんトマトさん夫妻の家。いつもは歓迎されて、食事をするんだが。今日は二人ともそっけない。おしどり夫婦の様子がおかしい。

仕方なく弁当を広げずスキッパーのところへ。手紙は珍しい花のことだった。その実はコーヒーに似た香りがして、飲むと人に歌を歌わせたりおしゃべりしたりダンスをさせる。バーバさんのいる島ではその実が熟する頃には祭り騒ぎになるという。手紙には標本箱が必要だから大工のギーコさんに頼んでおいてとある。

それでスミレさんギーコさん姉弟の住むガラスびんの家へ。湖の双子が中を覗いている。誘われてスキッパーとドーモも見てみると、日頃おとなしい二人がおしゃべりしたり歌ったり踊っている様子。中に入って訳を聞くと、原因は双子。森で見かけた珍しい花。その実をギーコさんのコーヒーミルで挽いたため、それで作ったコーヒーを飲んでこうなったらしい。

珍しくスキッパーが発言する。バーバさんの手紙にあったカタカズラの花だと。その実を粉にしたものをミュージカルスパイスと呼ぶのだと。

みんなで楽しく歌い踊る。様子が変だったトマトさんのところまでみなで行進していき、二人にも事情を話して飲ませる。ふたりは疎遠になったわけを互いに話し歌い出して、原因がわかる。互いに誕生日プレゼントを秘密に用意していて、たがいに誤解していただけだった。

これまで登場しなかった作家のトワイエさんには別の話ができていた。執筆に行き詰まり外出した森で雨に会う。岩に渡されたように横たわる大木の下で雨宿りをしていると、狐がやって来る。しっぽが光り、虫が寄ってくる。それをパクリとしたら、前からついていた青い花も食べてしまう。それこそがカタカズラだった。ためにしばらくすると、キツネが話し始める。しっぽが光るようになったわけ、その結果について。空を飛ぶ男の話を書き始めたのはいいが、なぜ飛べるのか説明できず、スランプになっていたトワイエ。キツネは詮索する必要はないという。それより結末が知りたいと。いつかわかりあえる友達ができるとトワイエさんは言う。それを聞いたキツネは安心して立ち去る。