ユメミザクラのあとだからタイトルに目が止まり読んでしまう。

田舎の町、神社の回りに古くから立つ桜の木。東西南北四方を守護する桜たち。しかし、今は切り倒されたり、衰弱してかつての霊力は失われつつある。

序幕で、主人公は神社へ続く桜坂の四つ辻で会合する四人の奇妙な集まりを目撃する。体内から光を放つかのような、美しく、威厳ある人たち。桜巫女を継ぐものがなく、最近の衰退を嘆き、奇妙な歌で舞い踊る。

中2の希世は引っ込み思案の女子。なのに美人で、正義感が強く思ったことを口にできる亜楠と仲良し。

クラスで蜘蛛騒動が起こったとき、希世は思わず声をあげる。蜘蛛を殺せば人が死ぬ、そんな言い伝えが残る大地主の家系。今は落ちぶれて三人家族。認知症の祖母は施設に。

そのころから希世は夢に奇妙な怖い出来事に遭遇するようになる。地中から湧き出してきた化け物に襲われたら、糸の幻蔵と名乗る忍者姿の青年に救われる。彼は希世の一族は桜の保護をすることで、方陣を守護する桜を助け、この世に邪悪なものが現れるのを防いでいた。一族の使命を継ぐものがなく、桜は弱り、人の邪悪な欲望から生まれる、ヒトギツネがはびこり、この世の平和を脅かしている。希世が跡を継ぎ、桜巫女として、呪文である桜の祝い歌を歌わないといけないという。
蜘蛛事件を機に話すようになった目立たないクラスメイト安藤くんに希世はひかれていき、恋をする。仲良しの亜楠との間もぎくしゃくする。

安藤くんが実は桜の精の生まれ代わり。そのためにヒトギツネに狙われ、桜巫女の後継者たる希世も襲われる。正義感が強い亜楠は環境問題の署名活動を行い、父親の会社を攻撃する。そうした開発や利権に群がる人の邪悪な欲望により生まれるヒトギツネ。亜楠の父が事故に遇い、亜楠も安藤もヒトキツネにつかまる。

桜巫女ならばやつらを追い払うことができ、桜の弱りをもとに戻すこともできる。桜への祝い歌をすべて手に入れたものの、恋する安藤くんを桜に戻すことを認めたくない希世。
瀕死の重症を受けた安藤くんの身代わりに死のうとした希世。彼女の身代わりをしたのは何も思い出せないはずの祖母。
ヒトキツネを追い払う希世の声には、代々の女系の当主たちの声もまざり、感じたことのない力を感じる希世。祝い歌を歌ったことで一気に好転する。
桜が復活したときに、悪人どもの悪行が世間に知られる。

民話風和風ファンタジーかな。興味深い