図書館の新刊案内でタイトルを見て、最初は時代小説かと思ったが、私設プラネタリウムを舞台にしたハートウォーミングな家族小説という説明を見て、予約した。読んでみて、確かにその通りだな。
章名に星座名がついた五章で構成されている。
渋谷から二駅の三軒茶屋駅の裏手には古びた繁華街がある。低層建築ばかりの中に、十階建てのおんぼろ雑居ビルがある。その七階にタイトルのプラネタリウムがある。
主はアラサーの和真。学校の教室の倍くらいのフロア。左側にはバーカウンターがあり、席は六席。天井は吹き抜け、実際は上の階の床が抜けている部屋を見つけた。そこにドーム型のスクリーンが設置され、下には年代物のレンズ式星影投影機がある。客席が十二、扇状に並ぶ。リクライニングシートに腰掛けて、酒などを飲みながらしばし、今の東京では見ることもできない星空を眺めながら、しばし静かな世界へ旅する。そんなコンセプトで開いた店だったのだが。開館は夕方七時から朝方まで。
常連客は酒を飲むか仮眠をとるだけ。誰も星を見ない。
そんな店にある日、和真の弟創馬が十年ぶりにアメリカから訪れる。しかも八歳の娘月子を連れて。その上和真のことをもう一人の父親だと紹介する。
アメリカに留学して、そのまま研究していた創馬。素粒子物理学の世界では名が知れた学者。日本の大学に職を見つけ帰国。十年ぶりの再会とはいえ、連絡がなかったわけではないのに、結婚したとも子ができたとも聞いてない。しばらく厄介になると言いながら、月子を和真任せで、出ていく様子もない。
月子が連れてきた高校生奏太、彼の幼馴染みの藍子、常連客の凪子に関わる騒動に巻き込まれながらも、無事解決して、互いに家族のような関係になっていく。最後には月子が創馬の実の子ではないことを聞いて驚いた月子が行方不明になり、二人の父親だけでなく彼らまでが必死に探し、無事見つける。
和真創馬は二卵性の双子。母子家庭で育ち、母の帰りを待ちながら見ていた、かつての夜空の星が和真には幸せの象徴だった。母が疲労で亡くなった後、二人は別々に親戚に引き取られ、かたや学者、かたや金髪頭で水商売やサラ金勤めをして、服役もした。それでも二人とも家族を何よりも大事にする。そんな人々の悲喜こもごもの話が語られている。
家族に血縁は関係ない。互いに好きであるだけでいい。
和真の星座解説が今どきの若者言葉でなされて、違和感を覚えながらも、印象的だった。
章名に星座名がついた五章で構成されている。
渋谷から二駅の三軒茶屋駅の裏手には古びた繁華街がある。低層建築ばかりの中に、十階建てのおんぼろ雑居ビルがある。その七階にタイトルのプラネタリウムがある。
主はアラサーの和真。学校の教室の倍くらいのフロア。左側にはバーカウンターがあり、席は六席。天井は吹き抜け、実際は上の階の床が抜けている部屋を見つけた。そこにドーム型のスクリーンが設置され、下には年代物のレンズ式星影投影機がある。客席が十二、扇状に並ぶ。リクライニングシートに腰掛けて、酒などを飲みながらしばし、今の東京では見ることもできない星空を眺めながら、しばし静かな世界へ旅する。そんなコンセプトで開いた店だったのだが。開館は夕方七時から朝方まで。
常連客は酒を飲むか仮眠をとるだけ。誰も星を見ない。
そんな店にある日、和真の弟創馬が十年ぶりにアメリカから訪れる。しかも八歳の娘月子を連れて。その上和真のことをもう一人の父親だと紹介する。
アメリカに留学して、そのまま研究していた創馬。素粒子物理学の世界では名が知れた学者。日本の大学に職を見つけ帰国。十年ぶりの再会とはいえ、連絡がなかったわけではないのに、結婚したとも子ができたとも聞いてない。しばらく厄介になると言いながら、月子を和真任せで、出ていく様子もない。
月子が連れてきた高校生奏太、彼の幼馴染みの藍子、常連客の凪子に関わる騒動に巻き込まれながらも、無事解決して、互いに家族のような関係になっていく。最後には月子が創馬の実の子ではないことを聞いて驚いた月子が行方不明になり、二人の父親だけでなく彼らまでが必死に探し、無事見つける。
和真創馬は二卵性の双子。母子家庭で育ち、母の帰りを待ちながら見ていた、かつての夜空の星が和真には幸せの象徴だった。母が疲労で亡くなった後、二人は別々に親戚に引き取られ、かたや学者、かたや金髪頭で水商売やサラ金勤めをして、服役もした。それでも二人とも家族を何よりも大事にする。そんな人々の悲喜こもごもの話が語られている。
家族に血縁は関係ない。互いに好きであるだけでいい。
和真の星座解説が今どきの若者言葉でなされて、違和感を覚えながらも、印象的だった。