シノダ一家の冒険の日々を綴ったシリーズの二作目。シノダ一家の三人の子供たちは、今回は古代日本を思わせる異世界へワープする。

両親が後輩の婚儀の仲人を頼まれて出掛けた土曜。自由に好きなことができると喜んでいた。そこへ同じマンションに住むユイの友達が訪ねてくる。折しも母の部屋から物音がして、そのあとにキツネが飛び出してくる。ペット禁止のマンションだから、秘密に犬を飼っていたのかと友達は邪推する。戸惑っているユイの目の前で、母のタンスの一番下の開かずの引き出しが開き、中を覗いた友達が引きずり込まれてしまう。中にはなぜか林が見え、風も吹いている。
一旦しまった引き出しは、部屋に落ちていた金色のドングリの実を取っ手がとれた穴に差し込むと開いた。ユイとモエ姉妹は友達みたいに中に引き込まれていく。一人残ったタクミも同じドングリを使って中に入る。

姉妹が飛び出したのは雑木林の中。しかも回りには石像がたくさん並んでいる。しかもその一つは先に飛び込んだ友達にそっくり。そして草むらの中から少年が現れる。事情を聞くと、金色のドングリが実ったという知らせで、村中が林に来てみると、巨大な蛇がいて、赤い目を見たものは誰もが石になってしまった。この地には館主と言われる王様がいると聞いたユイは、まずはそこへ行こうとする。

後から一人この世界に飛び込んだタクミは、霧深い山道に現れ、危うく崖から落ちそうなところを一人の男に助けられる。石の匠と名乗り、石工らしいが、自分の素性などを忘れている。洞穴を抜ければ林へ行けるというので、二人でたどると、入り口に見慣れない模様のある大石が塞いでいたが、タクミが触れると難なく動いて、外に出られた。そしてユイたちと合流し、館主のもとへ向かう。

館主の入り口にも封印文字の書かれた門柱があり、匠は中に入れなかったが、タクミだと簡単に入れた。

館の中で見つけたのは、匠の石像を御簾の中に置いて、声だけで館主を演じていた石工のじいさん。へびの呪いにより館主と石工が入れ替わっていたらしい。呪いを解くためには、それをかけたセキエイと名乗る女を見つけなくてはならない。そのセキエイが巨大な姿に脱皮した石の蛇に乗って襲いかかるのに対峙するユイたち。

神話世界の話のような、子供っぽい展開だが、結構楽しめる。シノダ三兄弟が持つ三申の力により、石の蛇を、それを操る磐座の神の野望を打ち砕く。