御師とは伊勢神宮の札を配り信者を増やし、伊勢講をまとめる者で、神宮までの旅の世話もする。通常、御師自身は神宮近くの屋敷にいて、手代たちが全国を回り、仕事をしている。
主人公はその手代見習い弥五郎。なぜか剣術に強い。
話は日本橋の材木商巽屋清兵衛が辻斬りに遇い、危ういところを、通りかかった弥五郎が助ける場面から始まる。
それが縁で、弥五郎は清兵衛の伊勢詣りの用心棒を兼ねた案内人になることになる。なぜか最初は伊勢へ行くのが嫌そうだったが、なにか事情があるのか?
先輩の手代の考えで、大勢の方がいいと、同じ日に出立する本所の町の伊勢講の一行も同行することになる。
生涯に一度できるかどうかの伊勢参りは町人にとっては、単なる信仰ではなく、物見遊山の旅でもあった。最初は騒々しい町人たちに眉を寄せていた清兵衛もいつか慣れていく。
さらに何度か清兵衛は命を狙われたり、途中で彼の娘が追い付いてきて同行することになったりする。
清兵衛が狙われる訳が知りたいと、多少は前もって調べをしてみた弥五郎だが、本人が明かさないために詳しい事情がわからない。
後半で捕らえた暗殺者などから少しづつ背景が浮かんできて、伊勢間近になってようやく清兵衛が打ち明ける。
清兵衛はもと武士で、藩財政を助けるために当時の殿様に命ぜられて、商人になって、儲けを藩のためにさしだしていた。それが代替わりした最近、藩内の不正が明かになり、清兵衛が疑われた。江戸家老の調べで無実だとされたものの命を狙われるようになったと。不正が公になると藩とりつぶしになる恐れもあり、藩主に会い、藩と縁を切るために、藩に近い伊勢詣りを思い立ったらしい。
伊勢について、弥五郎の事情も明らかになる。彼は御師の次男坊で腹違いの兄に家督を継がせるために、喧嘩騒ぎを起こし勘当されて、さる藩の剣術指南の家へ養子に出た。三年前に養家が取り潰されて、馴染みの手代に拾われたらしい。
それに御師の仕事に対してもくったくがあり、それが旅をすることで次第に変わっていく。そして先輩の口癖(人に生きる望みを持たせる)を果たすべく、清兵衛のことを最後まで見守っていく。
なかなか面白く、よかった
主人公はその手代見習い弥五郎。なぜか剣術に強い。
話は日本橋の材木商巽屋清兵衛が辻斬りに遇い、危ういところを、通りかかった弥五郎が助ける場面から始まる。
それが縁で、弥五郎は清兵衛の伊勢詣りの用心棒を兼ねた案内人になることになる。なぜか最初は伊勢へ行くのが嫌そうだったが、なにか事情があるのか?
先輩の手代の考えで、大勢の方がいいと、同じ日に出立する本所の町の伊勢講の一行も同行することになる。
生涯に一度できるかどうかの伊勢参りは町人にとっては、単なる信仰ではなく、物見遊山の旅でもあった。最初は騒々しい町人たちに眉を寄せていた清兵衛もいつか慣れていく。
さらに何度か清兵衛は命を狙われたり、途中で彼の娘が追い付いてきて同行することになったりする。
清兵衛が狙われる訳が知りたいと、多少は前もって調べをしてみた弥五郎だが、本人が明かさないために詳しい事情がわからない。
後半で捕らえた暗殺者などから少しづつ背景が浮かんできて、伊勢間近になってようやく清兵衛が打ち明ける。
清兵衛はもと武士で、藩財政を助けるために当時の殿様に命ぜられて、商人になって、儲けを藩のためにさしだしていた。それが代替わりした最近、藩内の不正が明かになり、清兵衛が疑われた。江戸家老の調べで無実だとされたものの命を狙われるようになったと。不正が公になると藩とりつぶしになる恐れもあり、藩主に会い、藩と縁を切るために、藩に近い伊勢詣りを思い立ったらしい。
伊勢について、弥五郎の事情も明らかになる。彼は御師の次男坊で腹違いの兄に家督を継がせるために、喧嘩騒ぎを起こし勘当されて、さる藩の剣術指南の家へ養子に出た。三年前に養家が取り潰されて、馴染みの手代に拾われたらしい。
それに御師の仕事に対してもくったくがあり、それが旅をすることで次第に変わっていく。そして先輩の口癖(人に生きる望みを持たせる)を果たすべく、清兵衛のことを最後まで見守っていく。
なかなか面白く、よかった