妖精の女王ポティラは一族の妖精と共に太古の森に住んでいた。野原のすみに木に覆われた丘があり、そのなかで長い年月暮らしていた。丘のなかは妖精の魔法で知られていなかった。

それがあるとき一人の人間が魔法の網を破り侵入し、妖精たちの命の元とも言える帽子を奪い、一族をすみかから追い出す。

赤い帽子の妖精の女王も帽子を奪われ、靴下に閉じ込められて捨てられた。

そんな女王を助けたのが、森をぶらついていたアーサーだった。都会に住む彼は空気がいいという理由で両親に、森近くの叔母の家に行かされていた。叔母夫婦も、双子のいとこもアーサーは嫌いだった。

はじめは人形だと思っていたそれが妖精の女王だと知り、アーサーはびっくりした。気の弱い彼をバカにしていた女王も、やがて彼に妖精たちの危機を救う手助けを求める。近くに住む赤毛の少女エスターがアーサーを好いていることを知り、彼女の髪の毛を一房分けてもらい、それを編んで、新たな赤い帽子を作り上げた。

住みかである丘に入るには帽子が必要だから。

そしてアーサーとエスターを引き連れて、ポティラは丘に向かう。森の入り口から丘まで送ってくれたのは、イノシシだった。力を失った女王を見放したみみずくと違い、イノシシは今まで通りポティラの味方だった。

ポティラ、アーサー、エスターの話を盗み聞きしたいとこの双子が邪魔をしようとしたため、彼らを虫のように小さくして針箱に納めて、つれていった。

妖精にとっては深夜が一番力が発揮できる。一行は丘までたどり着き、一族の妖精たちに送られて、丘のなかに入っていった。当然、アーサーとエスターもちいさく変身して、ポティラに従う。

丘の深部で見つけた侵入者はポティラが捨てられたときに、アーサーが見つけた男よりも若返っていた。各地の丘の妖精たちの帽子を奪い、命を得て、若返っていたのだ。

侵入者には妖精の裏切り者が仲間になっていて、エスターが人質になって、窮地を迎えたが、虫のように小さくしてつれていた、アーサーの双子のいとこを元の大きさに戻すことで逆転し、無事帽子を取り戻す。侵入者は永遠と呼ばれる暗闇に身を投じ、仲間は虫並みに小さくされて、いとこの愛玩物にされてしまう。

短いがなかなか読みがいのある作品だった

ドイツの森の妖精は、イギリスの妖精とは違うのかな?