昨夜というか、深夜だから今日というべきか、ともかく読み終えた。

ケルト神話に出てくる女神ダヌの民と呼ばれる四つの部族がある。エルフ、人間、ドワーフ、怪物。その四部族がまだ存在していた時代の物語。女神は四部族に護符とも言える宝を授けた。エルフには神授の知識の聖杯ダグダの大釜を、人間には支配を象徴するファルの聖石を、ドワーフにはヌアグの剣、のちに人間がエクスカリバーと呼ぶ聖剣を、怪物にはルーの槍を授けた。
エルフは空気の部族と言われ、強力で人間に恐れられていた。町を作ることなく、自然のなかに暮らし、体力のなさを自然が持つ魔法の力で補っていた。長身でスリムで緩やかな身のこなしと落ち着いた声を持つ。銀の装飾品や歌に優れ、美を象徴する存在で、人間は恐れながらも手本にもしていた。
一方ドワーフは土の部族と言われ、山を愛した。その地下に地下道を作ったり、鉱物を採掘し、その加工にも優れた技を持っていた。体格は小柄でずんぐりしていて、長い髭を生やしていた。力もあり、斧を振り回して敵を倒した。
水の部族たる人間は三者のなかでは一番弱い存在だが、道具を駆使して土を耕し、森林を切り開き、武装した都市を点在させ、やがて拡大していった。

三種族の住む世界の果てには暗黒領が広がり、火の部族たる怪物が住んでいた。その主は「その名を言ってはならないもの」と呼ばれ、ゴブリンという動物に近い巨大な怪物を兵隊として従えていた。
暗黒領との境界地域には沼地が広がり、エルフのひとつ、灰色エルフが住んでいた。
かつてその沼地へゴブリンどもが侵攻してきた時には、三種族が協力して十年間に渡って彼らを撃退し追放した。

物語は自由の民である三種族の会議が開かれるところから始まる。会議を申請したのはドワーフで、彼らの一族の王が、灰色エルフのガエルにより殺害され、宝が盗まれたという。同じエルフとはいえ会議に出る森のエルフ王ランドンには詳しい事情がわからない。それで辺境地域に行き、容疑者のガエルを捕まえ、真相を究明することになる。その探索団はエルフの女王リアヌが率いて、三種族のものが同行することになる。

前半のこの辺りは、トールキンの指輪物語の旅の仲間に似てると思っていたが。後半では展開が見えなくなっていく。