日曜も終わり、深夜1時近い今、ようやく上巻を読み終えた。

正直、たかをくくっていた。ファンタジーの祖とも言われる作品ではあるが、現代では古くさくて、読むに耐えないものだと。しかし、そうでないことがわかった。流行りの剣と魔術のファンタジーに比べれば、道具立てはあまりなく、地味な作品だが、十分に読むに耐える。さらに読みごたえもある。

晩年の代表作である、この作品は上巻の訳本だけでも 450頁あまりと大作だ。昼前から読みはじめて、ようやく読み終えた。続きが知りたくて、下巻にまで手を伸ばしたいが、仕事に行くことを考えたら、今夜は諦めるしかない。

中世ヨーロッパをイメージしたような舞台設定ながら、時代も場所も架空の物語。

主人公のラルフは、小さいが平和で自由な国の王子。四人兄弟がいて、みな成人してる。領地の彼方には森があり、そこでは争いもあり、あまり人は行かない。

しかし若者が我慢できるわけもなく、未知の彼方の世界に旅立つことを王に願う。跡継ぎに誰がいいか決めかねる王はくじ引きで決める。結果、末っ子のラルフが残ることになり、后の母親は喜んだものの、ラルフが認めるわけもなく、密かに飛び出して、三人の兄たちが向かわなかった南の方へ旅立つ。愛馬に乗り、鎧兜の騎士の姿で。

最初は未知の世界を見、冒険と体験を目指していたが。ふと知った「世界のはての泉」に心動かされる。未だそこを目指したもので帰ってきたものはないとか、その所在を知るものもいないという、神秘的な地。その泉の水を飲めば、誰からも愛され、永遠の命を授かるという。

上巻では、居酒屋の娘と知り合い、恋をするものの先を目指して別れる。さらに謎の貴婦人と恋に落ち、添い遂げるために命を的にしたものの、彼女は殺されてしまう。彼女は泉の水を飲んだか、数十年も美貌を失わず、ために世の男たちを迷わせ、争いの種になり、奴隷から后になるものの、さらに落ちぼれて野党の首領と、数奇な運命を生きる。

彼女の死に落ち込んだラルフに、最初に出会った女性が、泉を目指して一人旅をしていて、ならず者につかまり奴隷に売られたという知らせが。ラルフは、彼女の救出と、共に泉を目指そうと、再度冒険の旅に出る。救出直前で、上巻は終わる。下巻が楽しみだ