やっと読み終えた。児童文学だし、魔法使いが出てくる話なら、面白くて、簡単に読めるかと思っていたが。意外と手間取った。

子供が素直で純真だなんて、現実的でないとはわかっているつもりだが、ついそういう目で見てしまう。

だから前半のクラスメイトに対するいじめなどを読んでいると、なんか嫌気がして、頁が進まない。

舞台はイギリスのとある寄宿学校。時代は現代に近い時代だが、不明。魔法使いが溢れている世界なのに、魔法が禁じられていて、審問官に見つけられ、捕まると火炙りになる。
この学校には家族を火炙りの刑で亡くした子供たちが多くいて、普段は無関係を装っている。そんなある日、クラスの答案用紙のなかにメモが見つかる。「このクラスに魔法使いがいる」と。互いが疑心暗鬼になり、いじめられてるものや嫌われているものが矛先に上がる。

そうするうちにクラスの何人かは自分にも魔法が使えることに気づき、いたずらのつもりが、大変な事態を生んでしまう。審問官が学校に呼ばれ、学校を逃げ出した彼らが、助けを求めたのが、クレストマンシーと言われる大魔法使い。著者の作品のなかではシリーズになっている人物で、平行世界に住む、魔法を監視する役職とか。
物語の世界はあり得ないほど魔法使いに溢れた世界で異常だ。平行世界は歴史上の大事件などをきっかけに生まれるもので、この世界もそうだと。ただ、この世界は分離の仕方に異常が認められる。魔法に溢れた世界と皆無の世界。そこを突き止めれば、正負の世界を融合して正常に戻すことができる。クレストマンシーは生徒たちに話を聞いたり、この世界の歴史を聞き取りすることで、分離のきっかけを発見しようとする。ラストは無事に世界は正常に戻る。

タイムパトロールという話を聞いたことがある。タイムマシンにより過去や未来を行き来して、間違った歴史をただす。この話はそれの魔法版のようなものか。クレストマンシーの活躍する長編がいくつかあるという。また読んでみようかな。

とはいえ、話の主人公はやはり子供たち。個性的で、何をしでかすかわからない子ばかりで、いい子で通してきた私には、なんとも好きになれず目を背けたくなる。著者が彼ら一人一人を血の通った個性ある存在に描いているのがすごいなと思う。さすが作家は違う。著者の作品は図書館にもかなりあり、おいおい読んでいこうか。楽しみだ