小川さんらしい、ほのぼのとした作品。少年と、おない年ながら父親のいとこに当たる少女との成長を描いた話。

長野県穂高で旅館を営む曾祖母の菊。最初は食堂から始めた旅館の賄いは菊さんがしていた。

旅館の片隅に居候する菊さんの孫息子に当たる父親と母親は共働きで、年子の二人の子、姉の蔦と弟の流星は、旅館内を遊び場にして育った。

東京神楽坂に、外人の父を持つ、菊の孫娘リリーは、生まれは流星とはわずかしか違わないのに、蔦と学年が一緒。そんなリリーは、夏休みになると、単身穂高に来て、流星姉弟とともに三人で遊んでいた。

最初はそんな三人の思い出を描いていて、ほんわかした心地よい話だったが。旅館が寂れていき、ついに火事に遇い、なくなってしまう。菊の息子スバルは山の方に新たにペンションを建てて、巻き返しを図るものの、結局は失踪という、悲しい現実が待っている。

幼い頃から遊んでいた流星とリリーは、いつか思春期を迎え、互いを意識するようになる。旅館の火事により、可愛がっていた犬の海を焼死させたことがトラウマになり、流星は家族とも疎遠になり、リリーとも疎遠になる。

高校になり、菊のもとで再会した二人は互いの思いを確かめるも、大学入学して、東京で再会するまでは、関係を深めることを自重する

大学に入り、交際を深めた二人だが、いつか将来の目標を見つけたリリーと、先行きに見込みがない流星は離れたり近づいたりを繰り返すようになる。

大学で流星は沖縄出身の年下の友人ゴボウができて、新たな友情を築く。やがてリリーを交えて三人で穂高の観光旅行をしたりして仲を深める。

ラストではゴボウから知らされて、早朝のボランティアで道路清掃をしている流星のもとに、リリーが現れて、子供ができた報告するところで終わっている。

なんかいまいち物足りなさを覚える結末だが。

タイトルはいわゆる家系図のことかな。家族とか、親戚を含めた大家族のありがたさ、大切さなんかを描こうとしたのか。

話としては物足りなさも感じたが、読んでいて、なんか暖かな気持ちになれる話だった


三連休で、予定していた本はほぼ読めたことになる。大部な『図書館の魔女』が読めるか心配で、借りる数を制限したため、市立で借りている本はもう一冊しか残っていない。今日また新たに借りるつもり。予約本が三冊とも揃っているようだ。携帯で予約状況を調べたら。