吉原を舞台にした剣豪小説と言えばいいか。吉原は幕府公認の色里。表向きには町奉行支配下にあり、隠密回り同心が大門の入り口に詰めている。が実際は吉原の自主組織である吉原会所が仕切っていて、町奉行や同心に付け届けをして、目こぼしされている。
主人公は神守幹次郎。九州は豊後の小藩の下級武士だった。姉と慕う汀女の不幸な結婚生活を知り、二人で駆け落ちをする。当然夫の一族から追っ手を受け、各地を逃げ惑い、ついに吉原会所に拾われた。その恩義もあり、二人は吉原のために影の仕事をしている。
今回は二つの事件を扱っていて、ともに幕府の高官が後ろで糸を引いている。前半の事件では結局、吉原をも取り潰せるほどの圧力を受け、泣き寝入りすることになり、主人公たち同様に、私もうつうつとした思いだった。救いはラストで、事件を引き起こした連中を呼び出して、始末したことか。それを手助けした出刃打ち芸人やその様子を見ている定町同心が主人公の仲間に入ったことが、なんかうれしい。
あとの事件では、首謀者が身分はあっても、個人的な道楽がもとの事件だと言うことで、主人公と会所のもので密かに始末してしまい、すっきり。
タイトルの未決が気になる。前半の事件にはまだ続きがあるのだろうか?事件の下手人を始末したことで、首謀者の幕府高官が吉原に難題でも持ちかけてくるのだろうか?
読み終えたばかりなのに、もう次が気になる。実際には佐伯さんの頭の中にさえ、いまだにかたちになっていないかもしれないストーリーを早く読みたくてたまらない。そういう本のことを「ページ・ターナー」というのだと、巻末解説を書いている毎日新聞で書評欄を担当していた女性が言う。
その解説で、このシリーズの魅力は主人公の男らしさと共に、彼の回りにいる自立した女性たちだという指摘はなるほどと思えた。
知性と学問の姉さん女房汀女。美しさと気品の花魁薄墨太夫。強靭で鋭敏な肉体を持つ、出刃打ちの紫光太夫。経営に優れた料理茶屋山口巴屋の女将玉藻。科学的知識と技術の、診療所の助手お芳。
これほど魅力的な女性たちに囲まれながら、謙虚で禁欲的な剣豪がやはり一番魅力ある存在
主人公は神守幹次郎。九州は豊後の小藩の下級武士だった。姉と慕う汀女の不幸な結婚生活を知り、二人で駆け落ちをする。当然夫の一族から追っ手を受け、各地を逃げ惑い、ついに吉原会所に拾われた。その恩義もあり、二人は吉原のために影の仕事をしている。
今回は二つの事件を扱っていて、ともに幕府の高官が後ろで糸を引いている。前半の事件では結局、吉原をも取り潰せるほどの圧力を受け、泣き寝入りすることになり、主人公たち同様に、私もうつうつとした思いだった。救いはラストで、事件を引き起こした連中を呼び出して、始末したことか。それを手助けした出刃打ち芸人やその様子を見ている定町同心が主人公の仲間に入ったことが、なんかうれしい。
あとの事件では、首謀者が身分はあっても、個人的な道楽がもとの事件だと言うことで、主人公と会所のもので密かに始末してしまい、すっきり。
タイトルの未決が気になる。前半の事件にはまだ続きがあるのだろうか?事件の下手人を始末したことで、首謀者の幕府高官が吉原に難題でも持ちかけてくるのだろうか?
読み終えたばかりなのに、もう次が気になる。実際には佐伯さんの頭の中にさえ、いまだにかたちになっていないかもしれないストーリーを早く読みたくてたまらない。そういう本のことを「ページ・ターナー」というのだと、巻末解説を書いている毎日新聞で書評欄を担当していた女性が言う。
その解説で、このシリーズの魅力は主人公の男らしさと共に、彼の回りにいる自立した女性たちだという指摘はなるほどと思えた。
知性と学問の姉さん女房汀女。美しさと気品の花魁薄墨太夫。強靭で鋭敏な肉体を持つ、出刃打ちの紫光太夫。経営に優れた料理茶屋山口巴屋の女将玉藻。科学的知識と技術の、診療所の助手お芳。
これほど魅力的な女性たちに囲まれながら、謙虚で禁欲的な剣豪がやはり一番魅力ある存在