やっと読めた。なんか一仕事した感じかな。
一人の老人が戦時下のフランスをナチスの目を掻い潜りながら横断して、ロンドンに向かう。その有り様を描いている。特異なのは、70過ぎの元弁護士という老人が、最後には六人にもなる十才前後の子供たちを引き連れていること

戦時下で老人には国のために何もすることがないと嘆いていた老人は、空軍所属の息子の戦死の報を聞き、落胆。気晴らしにとフランスの田舎町に行き、釣りをする。直線距離ではわずかなスイスジュネーブの国際連盟に勤める夫妻と知り合う。イギリス軍がナチスによりフランスから撤退したという報を聞き、本国に戻る気になる。愛国心みたいなものか。それを聞いたスイス人夫妻からナチスの侵攻が不安だから、二人の子供をイギリスの知り合いまでつれていってほしいと頼まれる。それが始まりだった。最初は列車でパリまで行き、港まで行き船に乗せればなんとかなると思っていたが、ナチスの侵攻で、列車は遅れたり、ついには運行停止。やっと見つけたバスで行こうとしたら、ドイツ軍の飛行隊の爆撃で動かなくなる。幼い子供をつれて、地理もよくわからないフランスの田舎道を歩くことになる

昔スキー場で知り合ったフランス陸軍の大佐を思いだし、そのアパートを訪ねてみると、3が月行方不明とか。戦死か捕虜になったか。しかし、大佐夫人と娘があれこれ世話してくれ、この先のことも考えてくれる。あとで大佐の娘が空軍にいた息子と恋人同士だったと判明する。娘にとっては将来の舅の難儀を無視できなかったのだろう

娘が同行してくれて、大佐の知り合いの漁師の船でイギリスに渡ろうとブルターニュを目ざし、船頭にも会った直後にゲシュタポにつかまる。スパイ容疑。
ゲシュタポの少佐から姪を一人アメリカまでつれていってほしいと頼まれ、なんとか無事にイギリスに行けた。そして子供たちを全員、アメリカの富豪に嫁いだ娘のもとに送り、戦争が終わるまで保護することになる
幼くても個性的で活動的な子供たちを面倒見るだけでも大変な仕事だろう。ドイツ軍が敵と言うことも理解できず戦車や銃器に興味持ったり、フランス人に見せようと、英語を話さないように決めておいても、つい英語でドイツ兵に質問したり。そのためにラストでは一旦捕まったのだが、だからといって責めても仕方ない。

これといった事件や葛藤がある話ではないが読ませる話だった