今カエルの声がやかましいほど鳴いている。それが一瞬、雀のさえずりに聞こえた。
六編の短編集。最後の「スズメ鈴松」をちょうど読み終えたからだろう。おっかない顔だがやさしい鈴松、彼が亡くなり、霊柩車で火葬場に向かおうとしたとき、クラクションを鳴らした。それに驚いたか、近くの木の中から何十羽のスズメが飛び立ち、車の回りを飛び回った。その情景が頭にあったから、一瞬カエルの声がスズメのさえずりに思えた。
話し手は音楽家。会社の方針で自分の望みとは違った方向で人気になったバンドが嫌になり、蒸発して場末のアパートへ。二階の部屋だが、下に住むのが小学生の男児をもつ鈴松。下水道の掃除をなりわいにしてる大柄でおっかない男。気にくわないことを言われると、つい手が出てしまう。それでも息子のひろ坊には甘くやさしい。ひろ坊と友達になることで、彼ともつきあうようになる。ある日、公園のベンチに座る彼を見かける。朝通学時に怪我をしたスズメを見つけたひろ坊が彼に預けていった。医者に見せる金もなく、ただ死ぬまで見届けようと、半日手のひらにスズメをのせていた鈴松。死んだスズメを埋葬し、息子には元気に飛び立ったとつじつまを合わせてくれるように頼まれる。見かけによらずやさしい男。なぜか無法松を連想した。
死後になりわかったのは、男にだらしない妹が子供を生んだものの、再婚の邪魔になるというのを聞いて、鈴松がさらうように連れて、知らない町に来て、父子として育ててきたとか。いい奴なんだな
少し懐かしいシチュエーションの話ばかりだが、少し変わったところが出てくる。最初の話では、死んだはずの子供が友達の前に現れて、親をかばうような嘘をついていた
次の話ではUFOが出てくる。そして語り手はどうもオウムの化学部にいるような
兄が質流れで手に入れたカメラでは不思議な写真が写る。黄昏色の写真。もしかして、語り手の女性を中学時代に恋していた男の魂が乗り移っているかのような
死霊を見ることができる母親と妹娘、実は二人とも精神病だった。仲良しの姉がぐれた時期もあったのに家を出なかったのは、二人を面倒見るためだった。そんな姉妹は幼い頃はサンサンシスターズとして家族の前で歌を歌い、おばさんになった今は共に韓流スターを見る仲良し姉妹。
私には最後の鈴松の話が一番グッと来たかな
六編の短編集。最後の「スズメ鈴松」をちょうど読み終えたからだろう。おっかない顔だがやさしい鈴松、彼が亡くなり、霊柩車で火葬場に向かおうとしたとき、クラクションを鳴らした。それに驚いたか、近くの木の中から何十羽のスズメが飛び立ち、車の回りを飛び回った。その情景が頭にあったから、一瞬カエルの声がスズメのさえずりに思えた。
話し手は音楽家。会社の方針で自分の望みとは違った方向で人気になったバンドが嫌になり、蒸発して場末のアパートへ。二階の部屋だが、下に住むのが小学生の男児をもつ鈴松。下水道の掃除をなりわいにしてる大柄でおっかない男。気にくわないことを言われると、つい手が出てしまう。それでも息子のひろ坊には甘くやさしい。ひろ坊と友達になることで、彼ともつきあうようになる。ある日、公園のベンチに座る彼を見かける。朝通学時に怪我をしたスズメを見つけたひろ坊が彼に預けていった。医者に見せる金もなく、ただ死ぬまで見届けようと、半日手のひらにスズメをのせていた鈴松。死んだスズメを埋葬し、息子には元気に飛び立ったとつじつまを合わせてくれるように頼まれる。見かけによらずやさしい男。なぜか無法松を連想した。
死後になりわかったのは、男にだらしない妹が子供を生んだものの、再婚の邪魔になるというのを聞いて、鈴松がさらうように連れて、知らない町に来て、父子として育ててきたとか。いい奴なんだな
少し懐かしいシチュエーションの話ばかりだが、少し変わったところが出てくる。最初の話では、死んだはずの子供が友達の前に現れて、親をかばうような嘘をついていた
次の話ではUFOが出てくる。そして語り手はどうもオウムの化学部にいるような
兄が質流れで手に入れたカメラでは不思議な写真が写る。黄昏色の写真。もしかして、語り手の女性を中学時代に恋していた男の魂が乗り移っているかのような
死霊を見ることができる母親と妹娘、実は二人とも精神病だった。仲良しの姉がぐれた時期もあったのに家を出なかったのは、二人を面倒見るためだった。そんな姉妹は幼い頃はサンサンシスターズとして家族の前で歌を歌い、おばさんになった今は共に韓流スターを見る仲良し姉妹。
私には最後の鈴松の話が一番グッと来たかな