これもまた感動的な作品だが、必ずしもハッピーエンドで終わってないのが、気にかかるが。未来への希望があるだけ、いいのかもしれない
始まりは不幸な少女から。父親を幼くして亡くし、母親との二人暮らしだが、あまり愛されてはいない。学校でも愚図なためいじめられている。そんなときは目をつむりうずくまってじっとしている。母親の鳴き声もいじめもそうしてるといつかは終わる。そんなとき思い出すのは父親だったか神様だったかわからないが、抱き上げてくれて、背中を撫でてくれた暖かくて大きな手の記憶
そんな小学四年の間宮耀子は、母に置き去りにされた。ぼや騒ぎを起こし、事情が世間に明らかになる。施設に入れられ、母親の兄に当たる人の手で連れていかれたのは、亡き父の故郷だった。静岡県の天竜川の上流に当たる山村峰生にある常夏荘。耀子の祖父が一人暮らしている
多くの山をもち、古くから山主であった遠藤家。そこの雇い人の祖父は山のエクスパート。隠居していたのが、人手不足でまた山奥の現場で働いていて、常夏荘の使用人用の建物に住んでいる
遠藤家は今は他の事業も手掛けていて、当主たちは東京暮らし。別荘にいるのは若くしてなくなった長男の嫁照子。当主が若い妾に次男を生ませたのを機に、田舎の別荘に来て、女主人たるおあんさまを勤めることで生活を保証されている。しかし、必ずしも平安な日々でもない
そこへ当主の次男立海が病気療養のために、家庭教師をつれてやって来る。小学一年。
彼もまた虚弱で、学校でもいじめを受けていた。産みの母は追い払われたらしい。
物語はこの耀子、照子、立海の三人を焦点に展開していき、三人にもそれぞれ変化が生まれ、新たな絆が生まれ、順調にいくかと思われたときに、断ち切られる。息子の体が多少よくなったのを知り、当主の権限で強引に立海を東京に連れ戻してしまう。
しかし、家庭教師を介して連絡を取り合い、いつかまた会うことを立海と耀子は誓う。それまでに自分を新しくつくろうと、学校に復帰した耀子はいじめにあっても、前のように塞ぎ込むことなく、顔を上げて行こうとする。そんなラストに、希望が見える気がして、ひと安心した
伊吹さんのヒット作『四十九日のレシピ』も読んでみたくなった。実は文庫では買ってあるのだが
始まりは不幸な少女から。父親を幼くして亡くし、母親との二人暮らしだが、あまり愛されてはいない。学校でも愚図なためいじめられている。そんなときは目をつむりうずくまってじっとしている。母親の鳴き声もいじめもそうしてるといつかは終わる。そんなとき思い出すのは父親だったか神様だったかわからないが、抱き上げてくれて、背中を撫でてくれた暖かくて大きな手の記憶
そんな小学四年の間宮耀子は、母に置き去りにされた。ぼや騒ぎを起こし、事情が世間に明らかになる。施設に入れられ、母親の兄に当たる人の手で連れていかれたのは、亡き父の故郷だった。静岡県の天竜川の上流に当たる山村峰生にある常夏荘。耀子の祖父が一人暮らしている
多くの山をもち、古くから山主であった遠藤家。そこの雇い人の祖父は山のエクスパート。隠居していたのが、人手不足でまた山奥の現場で働いていて、常夏荘の使用人用の建物に住んでいる
遠藤家は今は他の事業も手掛けていて、当主たちは東京暮らし。別荘にいるのは若くしてなくなった長男の嫁照子。当主が若い妾に次男を生ませたのを機に、田舎の別荘に来て、女主人たるおあんさまを勤めることで生活を保証されている。しかし、必ずしも平安な日々でもない
そこへ当主の次男立海が病気療養のために、家庭教師をつれてやって来る。小学一年。
彼もまた虚弱で、学校でもいじめを受けていた。産みの母は追い払われたらしい。
物語はこの耀子、照子、立海の三人を焦点に展開していき、三人にもそれぞれ変化が生まれ、新たな絆が生まれ、順調にいくかと思われたときに、断ち切られる。息子の体が多少よくなったのを知り、当主の権限で強引に立海を東京に連れ戻してしまう。
しかし、家庭教師を介して連絡を取り合い、いつかまた会うことを立海と耀子は誓う。それまでに自分を新しくつくろうと、学校に復帰した耀子はいじめにあっても、前のように塞ぎ込むことなく、顔を上げて行こうとする。そんなラストに、希望が見える気がして、ひと安心した
伊吹さんのヒット作『四十九日のレシピ』も読んでみたくなった。実は文庫では買ってあるのだが