朝読み始めたら、興味深くて、一気に最後まで。昨夜はやはり体調不良だったのかな

フリーライターの翠は、愛犬の子宮にできた腫瘍を縁に、アフリカの呪医および彼らをフィールドワークしていた海里に興味を覚える。ウガンダ取材の話が持ち込まれ、アフリカに向かう。

そして翠は海里が修行していた呪医のもとに向かうも、手違いで留守。近くにいる強力な呪医のもとに。そこで不思議な体験をする。双子の片割れを探す女性をともない、コンゴ国境に近い山地で、双子の妹の遺骨を見つける。


はじめの方に出てくる愛犬の散歩時に出会う公園の鳥たち。いろんな名前を知っているんだと驚く。職場付近にもいくつかの鳥が来て、よく鳴いているのだが、はてなんだろうと思っても名前がわからない。

大学病院での扱いが、患者をものとしか見ない点の功罪も考えさせられる。近代医学は患者を客観的に観察することで発達した。昔のやり方では科学的ではないのだが、わたしはやはり医学の進歩よりは患者の慰安に力をつくしてもらいたい。

アフリカの呪医については知らないが、世界中に似たような伝統的な医術はあり、興味深い。病の原因と言われるダバとは、漢方で言われる邪気に似たものかな。アメリカインディアンにもそんな存在があるな。

内戦の話はよく聞くが、普段はそうかと聞き流してしまうのだが、その影に、武装ゲリラに村を襲われ、兵士にするために幼い子供がさらわれるというのには胸が痛む。
さらになかには自分の親を真っ先に殺させて訓練するなんて。成人して、彼らと別れて暮らすようになった頃に、意識もしないで行った残虐な体験に苦しむ人が結構いるというのもたまらない話だな。
そうしてさらわれた双子の妹が死んだことは感じとったが、どこで死んだかを知りたくて、呪医のもとにいた女性。呪医の予言通り、翠が見つけることになる不思議

巻末には翠が創作したピスタチオと呼ばれる男の民話風の物語ものせている

「人の現実的な営みなど、誰がどう生きたか、ということを直感的に語ろうとするときには、たいして重要ではない。物語が真実なのだ。死者の納得できる物語こそが。その人の人生に降った雨滴や吹いた風を受け止めるだけの、深い襞を持った物語が」

梨木さんの本は面白いと言うものではないが、興味深い。自然との繋がりを意識させる