なんか気が合わないカップルのようで、つまらない気がしていたのに、なぜか最後まで読んでしまった。意外といいカップルなのか。
葉山亮太と上村小春。亮太は中学二年の時、高校二年の兄を病でなくした。以降、それまでの頑張りがむなしく思え、一人たそがれるようになり、何事にも無関心になる。三年になり、体育祭が迫った時に、小春に声をかけられる。体育委員だったため、コンビ相手がいない亮太と組んで、米袋に二人入って、ジャンプで50米走することになる。
結局クラス対抗でビリだったのを亮太らががんばり、二位にまであがり、最終走者がトップでゴールした。

それをきっかけに、話すようになり、なんとなく付き合う仲になる。ずけずけ言う小春に引きずられるような亮太だったが、二人は高校から大学まで付き合い続ける。

小春は母親がシングルで生んだものの、両親に子供を預けたまま行方不明。祖父母に育てられていた。小春は我が道をいくタイプで、強気の女性だが、祖母の言葉は憲法だという。
祖母の誕生日に亮太を紹介したら、なんとなく雰囲気が悪い。あとで、どうせなら明るい家庭の子を相手にしたらいいのにと。小春は短大を出て保母になったのを機に、亮太に一方的に別れを告げる

その後亮太には大学で年下のかわいい彼女ができたものの、小春のことが気になり、結局その子に別れを告げて、小春のもとに帰る。卒業後二人は結婚し、まだ生まれてもいない将来の三人の子供のことを話題にしたりしながら、ささやかな結婚生活を送っていた。そんなとき、小春の子宮に腫瘍が見つかり、摘出手術を受ける。子供が生めなくなることで、長年の夢だった子供との家族団らんが諦めきれず、迷っていた小春だが、亮太の願いもあり手術に同意した。そして退院。
亮太に小春は話す

子供を生む代わりに養子やペットも考えたが、とりあえずはいい。二人で過ごしていくのもいいかな、と。会いたい人とか、一緒にいて楽しい人は何人かいるけど、でもいろんなことを平気でしてくれるのは亮太だけ。なんでも大丈夫にしてくれるのは亮太だけだよ。そう思ったら十分一緒にいる意味がある、と。

結局は、少し変わった夫婦だけど、恋愛小説なんだ。少し拍子抜けするような二人だが、それでもいいなと思えた

瀬尾さんの評判はよく聞くし、一冊は買っている気はするが、読んだのは初めてかな。二冊目かな。やはりいいな、優しさを感じる