照屋の車で送られ、耀子と祐月は、嘉手川の育った村に。しかし、御嶽がわからない。信心深い祐月がまず最初に探して手を合わせた拝所。その後ろに石畳の道がある。たどっていくと、山を背にした小さな広場。与原村の御嶽。暗くなる前にとあたりを探して、山肌に穴が。中に入ると15メートルばかりで、崖になっていた。海が広がっている。その先にあるという楽土ニライカナイ。
狭い洞窟に嘉手川の遺体はなかった。御嶽で眠りたいとかいたメモ。海に没したのか。洗骨はできないのか
夜になり暗い洞窟。天井と壁の隙間に直径50センチくらいの穴があり、夜空が星が見える。白い穴とはこれではないか。お気に入りの場所。穴から延びる星明かりに浮かぶもの。布に包まれた右手だった。
耀子には魅力的な指の長い右手。死んだかのような、それでいて人の心を離さない写真のシャッターを押す右手。
それが彼には何より厭わしいものだった。心ならずも、母親を殺した右手。
耀子に洗骨されるために残されていた
ペンションに戻った夜、大型の台風に襲われる。翌朝、なんとか残った建物から外に出ると、近くのきび畑は全滅。海岸では崖崩れも起こっている。新しく現れた崖には日の光を浴びてきらめくものが。骨だった。照屋が長年掘り出そうとして果たせなかった数多くの骨が飛び出ている。黒い崖にできた白い穴のように。丸いものも見える。甕の一部か。照屋が飛んでいく
終戦近く、アメリカ軍の上陸に怯えながら、地下の洞窟に村人と共に潜んだ日本軍の兵隊。足が不自由で、一人残った照屋は、なきわめく幼子を隊長の命令で殺した。遺体を甕に入れていた。そのあと照屋夫妻が洞窟を出たときに、崩壊して皆は生き埋めになった。彼は生き埋めになった彼らと亡き子を掘り出すために毎日がんばっていたのだ。
崖から掘り出した甕。中の土を取り出すと、幼子の骨が出て、照屋は号泣する
遺書めいたメモと共に耀子に残された使い捨てカメラ。何が写されてるか不安で現像していなかった。それを現像し写真にすると
はじめは海と浜辺の写真ばかり。そのあとには砂浜で遊ぶ小さな子供たちの写真が続いている。彼独自の廃墟のような写真ではなく、普通に明るい写真だった。それを見て、耀子を生むことを決意する。たまたま殺人者にはなったが、彼に罪はない。彼の子を堂々と育てようと
観光だけではわからない沖縄の姿をかいまみた。責任はとれないが、覚えていよう
狭い洞窟に嘉手川の遺体はなかった。御嶽で眠りたいとかいたメモ。海に没したのか。洗骨はできないのか
夜になり暗い洞窟。天井と壁の隙間に直径50センチくらいの穴があり、夜空が星が見える。白い穴とはこれではないか。お気に入りの場所。穴から延びる星明かりに浮かぶもの。布に包まれた右手だった。
耀子には魅力的な指の長い右手。死んだかのような、それでいて人の心を離さない写真のシャッターを押す右手。
それが彼には何より厭わしいものだった。心ならずも、母親を殺した右手。
耀子に洗骨されるために残されていた
ペンションに戻った夜、大型の台風に襲われる。翌朝、なんとか残った建物から外に出ると、近くのきび畑は全滅。海岸では崖崩れも起こっている。新しく現れた崖には日の光を浴びてきらめくものが。骨だった。照屋が長年掘り出そうとして果たせなかった数多くの骨が飛び出ている。黒い崖にできた白い穴のように。丸いものも見える。甕の一部か。照屋が飛んでいく
終戦近く、アメリカ軍の上陸に怯えながら、地下の洞窟に村人と共に潜んだ日本軍の兵隊。足が不自由で、一人残った照屋は、なきわめく幼子を隊長の命令で殺した。遺体を甕に入れていた。そのあと照屋夫妻が洞窟を出たときに、崩壊して皆は生き埋めになった。彼は生き埋めになった彼らと亡き子を掘り出すために毎日がんばっていたのだ。
崖から掘り出した甕。中の土を取り出すと、幼子の骨が出て、照屋は号泣する
遺書めいたメモと共に耀子に残された使い捨てカメラ。何が写されてるか不安で現像していなかった。それを現像し写真にすると
はじめは海と浜辺の写真ばかり。そのあとには砂浜で遊ぶ小さな子供たちの写真が続いている。彼独自の廃墟のような写真ではなく、普通に明るい写真だった。それを見て、耀子を生むことを決意する。たまたま殺人者にはなったが、彼に罪はない。彼の子を堂々と育てようと
観光だけではわからない沖縄の姿をかいまみた。責任はとれないが、覚えていよう