終日雪がちらつく日だったが、さいわい積もるほどではなかった。それだけ寒いんだろうな
昼過ぎは、森敦さんの「月山」を読んでいた。一人の男が、月山の麓の山村にある寺に寄宿して、一冬を過ごす様子を描いているだけなんだが。なにか現実離れした世界にも思える。
寺男は住職もいなくて、なかば倒れかけた寺に一人住まい。地元の人間だが、家族も失い、出稼ぎに出て野垂れ死にしかけて養老院にいるところを住職に拾われ寺の雑用をしている。もと大工のため、さびれた寺の修繕の他、庭で花を育て、裏山で野菜を作っている。雪に閉ざされると、割り箸を毎晩作り続け、近所に配ったり、雑用の礼にしたり
住み込んだ男の素性はわからない。近在を放浪していて、雪崩にあい、一命を落としかけたこともある。寺に住み着いて、二階の広間の一角に反古の和紙を使って蚊帳のようなものを作り、寒い冬はその中で過ごしていた。まるで蚕の繭の中にいるような感じ
時に近所のものが集まり、住職のかわりに、かつて修験だった先達を頭に念仏を唱え、ご詠歌を歌う。大部分は年老いた婆ばかりだが、死んだうちからは爺が出ている。それが終わると無礼講。持ち寄った酒と食べ物でひとしきり騒いで帰っていく
なかにまだ年若い女がいて、主人公を誘うようなそぶりをし、二階に上がる。あとで上がってみると、女は主人公の寝床で寝ている。気にはかかったが、結局起こしもせず下に降りる。すると先達が絡んでくる
付近をそぞろ歩いたり、山に上ったりして、それなりに近所のものと口はきくものの、男は一人。何もしていないかのように見える。雪に閉ざされ、外界から閉ざされて、そのまま朽ち果てるような暮らし
昔はこの寺にもミイラがあり、参詣人も多く賑わったらしいが、バス道路ができて、参拝者が素通りする村になり、寺も寂れた。一度火事で焼け、再建されたものの、屋根に積もった雪の重みで倒れかけ、今はわずかに修繕して形をとどめているものの、住職もいなくなり、寂れてしまった
長い冬が終わり、春を迎えた頃、男の友達が探し当ててきて、一泊。翌朝出ていくときに男も出ていくと言うところで終わっている。
はてさてこれは何を伝えたい話なのか、正直よくわからないが。つまらないから、と投げ捨てられないなにかを感じる
昼過ぎは、森敦さんの「月山」を読んでいた。一人の男が、月山の麓の山村にある寺に寄宿して、一冬を過ごす様子を描いているだけなんだが。なにか現実離れした世界にも思える。
寺男は住職もいなくて、なかば倒れかけた寺に一人住まい。地元の人間だが、家族も失い、出稼ぎに出て野垂れ死にしかけて養老院にいるところを住職に拾われ寺の雑用をしている。もと大工のため、さびれた寺の修繕の他、庭で花を育て、裏山で野菜を作っている。雪に閉ざされると、割り箸を毎晩作り続け、近所に配ったり、雑用の礼にしたり
住み込んだ男の素性はわからない。近在を放浪していて、雪崩にあい、一命を落としかけたこともある。寺に住み着いて、二階の広間の一角に反古の和紙を使って蚊帳のようなものを作り、寒い冬はその中で過ごしていた。まるで蚕の繭の中にいるような感じ
時に近所のものが集まり、住職のかわりに、かつて修験だった先達を頭に念仏を唱え、ご詠歌を歌う。大部分は年老いた婆ばかりだが、死んだうちからは爺が出ている。それが終わると無礼講。持ち寄った酒と食べ物でひとしきり騒いで帰っていく
なかにまだ年若い女がいて、主人公を誘うようなそぶりをし、二階に上がる。あとで上がってみると、女は主人公の寝床で寝ている。気にはかかったが、結局起こしもせず下に降りる。すると先達が絡んでくる
付近をそぞろ歩いたり、山に上ったりして、それなりに近所のものと口はきくものの、男は一人。何もしていないかのように見える。雪に閉ざされ、外界から閉ざされて、そのまま朽ち果てるような暮らし
昔はこの寺にもミイラがあり、参詣人も多く賑わったらしいが、バス道路ができて、参拝者が素通りする村になり、寺も寂れた。一度火事で焼け、再建されたものの、屋根に積もった雪の重みで倒れかけ、今はわずかに修繕して形をとどめているものの、住職もいなくなり、寂れてしまった
長い冬が終わり、春を迎えた頃、男の友達が探し当ててきて、一泊。翌朝出ていくときに男も出ていくと言うところで終わっている。
はてさてこれは何を伝えたい話なのか、正直よくわからないが。つまらないから、と投げ捨てられないなにかを感じる