もうベテランだもの。安心して読めるし、楽しめる

朝から『小暮写真館』を読み始めた。読む前の印象では、昔風の写真館を舞台に、昔の客から現在の客までの、人情話風な話だと、勝手に決めつけていたんだが、まるで違っていた

主人公は都立高校の一年の英一。最初にテンコからメールが来る。てっきり彼女かと思えば、男の友人。店子という名字からテンコが愛称。英一の名字は花菱から花ちゃん。

しかも花ちゃんは両親からも弟からも花ちゃんと呼ばれる、少し変わった家族だ

花ちゃんの父親が、念願のマイホームとして購入したのが、さびれた商店街の中央にあるもと小暮写真館。九十近くまで一人で暮らしていた老人がなくなり、嫁に出てる娘が売却した。更地にして駐車場かと思っていた不動産屋の思いだったが、古びた店舗付き民家に惚れ込んだ花ちゃんの父親が住宅として購入。格安だが、電気や水回りをリフォームすることしかできず、昔の店やスタジオはそのまま。

目次を見ると四つの話があるようだが、やっとひとつだけ読み終えた

ある日見かけない女子高生が現れて、英一に手渡したのが、心霊写真。葬儀に集まった親子と知り合いが食卓を囲むスナップなんだが、隅に女性の顔らしきものが写っている。顔の一部だけで、体なども写っていない

その謎を英一は単身で追いかけていく、その模様を描いた話。フリーマーケットで、三冊百円のノートを買ったら、間に小暮写真館の名が入った封筒があり、なかにこの写真が入っていた

花ちゃんの父親はこの家を買ったときに立派な店名の入った金属製の看板が気に入り、道路に面した出窓式のウィンドウに飾っていた。知らないものが見れば、しばらく休んでいた写真館がまた開いたと思われても仕方ない。女子高生は花ちゃんに写真を手渡し事情を話して逃げるように立ち去った。厄介払いで来たんだろう

探索していって、写真に写ってる親子三人と客人がわかるが、親子はすでに火事で事故死していたが、客人は亡くなった奥さんの入っていた新興宗教の人とわかり、訪ねていって事情を聞くが。わかったのは厄払いに預かった写真を、フリーマーケットに誤って出したと言うことだけ。反対に入信を迫られて逃げてくる

そのあと、問題の顔の人物が判明し、訪ねていって事情を聞いたものの、はっきり解明できたわけでもなかった。でもそれなりに落ち着いたかな

悲しい過去を持つ女の思いが写り込んだ写真。ありうるのかな?