よかったよ、最後にはなぜか涙が出そうな気分

離婚して別れ別れになった娘。文通はしていたが会わないつもりだった。もと妻は再婚して新しい父がいる

その娘が彼の帰りを待っていた。抱いていいのかと迷ってると、娘の方から飛び付いてくる。父と娘って…

最初に登場するのは寺の息子で大学を出たばかりの光照。三年間修業して住職を継ぐことになっているが、修行先を決めずに先伸ばしにしている。禅の修行は厳しいらしい。アマでパンクロックをしていて、好きなバンドがいる。そこで見かけた少女が気になる

ついで都内の事務所からこの街に引っ越してきた広告制作会社。社長が決めた先は、なんとさびれた商店街の和菓子屋の二階

その三階に杉山は居を定めることになる

杉山はかつて大手の広告会社にいて仕事人間だったため、妻と離婚し、娘とも別れていた。さらに妻の再婚で娘とも会えなくなったが、娘から来る誤字だらけの手紙を楽しみにしてる

さびれている商店街はもとは大きな寺の門前町だったが、寺が戦後さびれた上に、鉄道の駅ができるのに反対したために、今はかえって取り残されてしまった。近くに団地もあるが住人が減り老人ばかりで、商店街までくるのもまれ

例年の慣例行事さくら祭りの案内ちらしを頼まれたことから、職業人として祭りや商店街の活性化に向けて頑張る様子を描いた話

活気のない商店街を最初に盛り上げたのは、最近起こっている放火事件。杉山の提案で犯行を予想し待ち伏せし、見事犯人を捕まえたことで、商店街の中にも動きが出る

会長や取り巻きといった頑迷な年寄り相手に有志で始めた活性化だが、団地での青空市場、さくら祭り、さらにその様子を撮影した商店街のCMづくりと、杉山がプロデュースして、最後には成功させる。

この話の中に、寺の息子と教会の娘との初恋めいた恋愛話、妻を亡くした和菓子屋の跡取りが、商店街の活性化の推進役にまでなる話、杉山と娘との文通などの話が盛り込まれていて、楽しかったし、感動さえ覚えた

商店街の会長らとの対決場面では嫌な人間も見たが、驚くことでもないか。どんな街にもあることだし、職場でもどこでもありうる人間関係


今気づいたが、杉山たち四人の会社、ユニバーサル広告社は、前にも出ているんだ。荻原さんの『オヨヨ畑でつかまえて』や『なかよし小鳩組』にも出ていたんだ。後者は古本で買ったものの、まだ読んでなくて気づかなかった。読まないといけないな