評判通りすごい作品だ。

大正から昭和にかけての話。秋田の山村の小作人の子の富治は山で猟をすることで生活している。そんな彼が地主の一人娘と愛し合い、妊娠させたことで村を追われる。地主の手配で鉱山で働くことに。鉱山仲間になると三年は逃げられない
しかし、富治は無事勤めあげ、一人前の職人として、他の鉱山に行かされ、弟分をつけられる。その男が密かにしていた猟を知り、マタギの血が騒ぐ

その男が帰ったよその山村に行き、猟師として住むことを村長に頼むと、弟分の姉娘を嫁にするならと許される
少女の頃に祖父の借金のかたに騙されるように苦界に身を沈め、帰ってきた今は村の誰とも寝るような淫乱女になっている

地主の娘への思いをたちきれないものの、淫乱女と話をして、気持ちにけりをつけた

新しい村で猟師の頭領として十数年。一人娘を知り合いの猟師の家に嫁にだし、落ち着いたときに、運命的な出会いが

かつて切り離された地主の娘は彼の子を身ごもっていた。はじめはそれを承知で婿入りしたはずの旦那が、舅の地主がなくなるや、彼女や息子に暴力を働いていた

たまりかねて家出した息子が実の父である富治に会いに来ることに。富治の留守に訪れた息子は妻と共に姿を隠す。二人の行方を訪ねて行った先で、かつての恋人に出会い、共に富治の実家へ

結局彼らは出会えたものの、富治にとっては今の妻が何よりだと気付く。そして彼女をつれて帰宅

マタギをやめて妻と暮らすか、猟を続けるかを決めるために、仲間と熊の巻きがりに出る。

しかし狡猾な熊のため仲間が怪我をして猟は取り止めに

しかし富治は熊との対決のため一人で熊を追う

ラストは熊との一騎討ち。なんとか仕留めたものの、片足を失い、倒れそうな体で、なんとか妻の近くまでたどり着くところで終わっている

マタギの猟の場面などなかなか読みごたえがある。自然と人間、熊などと人間、その関係を考えさせられる。夫婦の出会いや絆、そんなことまで考えさせられた