なかなかよかった。途中つまらなく思えたこともあったが、最後まで読み、一応ハッピーエンドに近い終わりかたで、ほっとした

中学教師の竹原が孤独死をした父親の遺品受け取りのために、父の住んでいたアパートに訪れるところから始まる

彼の父親は大衆食堂を開いていた。人気のメニューはもつ煮。酒に酔うとよく客と喧嘩するが、いつもきれいな母親が仲裁に入っていた。
彼が高校生の時、たまたま母がいないときに騒ぎが起こり、怪我した客が訴訟を起こしてしまう。逆上した父が示談書を破り捨て、口癖の殺してやると言ったことが災いして、刑務所に入ることになった

母と子は面会にもいかず、短い刑期を終えたら帰ってくると思っていたら、捨てられたと悲観した父は行方不明に


遺品は大したものもないが、ひとつだけ気になるものが。公正証書にされた遺言書。封がされてないため見てみると、二人の立会人のもとに作成されている。財産のすべてを知人の小井戸広美に遺贈すると

誰だ?何者?だいち財産なんてあるの?もしかして店があった土地も含むの?

気になって受取人の部屋を監視して、年下のきれいな子に一目惚れ。父が愛した子かもしれないのに

彼女のあとをつけて、ホームレスを支援する団体にいるとわかる。やがて声をかけ話をしていくうちにますます好きになり、ブランド品が好きだという彼女に高いアクセサリーを買ってあげたりする

デートを重ねたあとに彼女が行方不明に。遺言書のことを相談した司法書士によると、どうも彼女はデート商法ではないかと。訴訟を起こし調停を申請して相手が来るのを待っていたら、現れたのは男性。広美本人で、彼女は姉らしい。

そんなことから事情が明らかになっていき、彼女のいた団体に乗り込むと、代表者である黒幕は、自首すると言う彼女をホームレスたちの生け贄にしたと言う

焦る彼のところに三人のホームレスが。身を挺して仲間から彼女を助けて、家に返したと言う。しかも警察にも通報済みと

しばらくして彼女からの便りが届き、それを読もうとするところで終わっている。二人が新しい門出ができたらいいな

孤独死、ホームレス、生活保護のピンはねなど、けっこう重い問題を扱ってるが、私はどうしても彼と彼女の恋の行方に注目してしまう。

デビュー作と言うが、よかった