拾い読み程度だが、ざっとした話の内容はわかったものの、あまり好きにはなれないかな

最初の場面は主人公の御子柴弁護士が死体遺棄をするところ。どんな悪徳弁護士かと思う
埼玉県警の刑事渡瀬と古手川。遺体発見と捜査

その頃御子柴は新たな弁護依頼を受けている。製材所社長の医療過誤に見せた殺人事件

渡瀬刑事らは死体で見つかった男の正体を知る。雑誌記者加賀谷で取材で知った情報で強請をしていた。彼が立ち寄った場所を訪ねて、製材所で御子柴と出会う。
さらに加賀谷がサイトで見ていた殺人犯の少年の面影が御子柴に似ている。もしも同一人物なら御子柴も容疑者になる。その事件は、少年が幼児を殺害し、ばらばらにしてあちこちにばらまくというおぞましい事件だ

彼は医療少年院に入り、退院後改名し、司法試験に合格して、弁護しになる

彼を疑うものの、殺害時間には法廷にいたという鉄壁のアリバイが
刑事は彼の少年院時代の様子を知りたくて、かつての教官を訪ねて話を聞く

その内容が第三章になっている。このなかで、普段は一緒にいない女子寮と男子寮だが、年に一回の音楽会では同じ舞台に立つ。そこで彼は、ある少女の弾くビアノ独奏に感動する。ベートーベンのピアノソナタ、熱情。ここの表現は、ドビュッシーなどと同じだった
その演奏により、彼の心は変わっていく。院内で事件を起こした彼に、被害者でもある教官はこう言う。後悔なんかするな。過去は修復できない。謝罪もするな、失われた命は戻らない。代わりに、犯した罪の埋め合わせをしろ。人を殺したら外道だ、人に戻るには、法律が許しても世間が忘れても、償い続けるしかない。死んだものの分も生きろ、懸命に生きろ。傷だらけになって汚泥のなかを這いずり回って、悩んで迷って苦しめ、と。その言葉とあのピアノ演奏が彼を変えた。

悪徳弁護士にしか見えない彼の生き方も、たぶんその言葉により、意識的なものなんだろう

そして第四章では、医療過誤事件の最高裁での審議の様子が描かれ、何度もどんでん返しされる。最後に彼も刺されたりする。
ラスト近くの刑事の話から、彼が少年時に犯した事件の遺族へ、毎月百万円を送っていることが明らかになる

こうして最後まで見てみると、必ずしも悪人とは思えないが、やはり私は好きにはなれないな