予想外によかった。感動的な作品だ。

最初はなんだ、この女はと少し辟易してたが。仕事もやめさせられ、妻子持ちの男とも別れて旅に出た30歳の明菜。神戸近くの舞子駅で下車して、たまたま訪れた浜辺で老人と出会う。クラッシックが好きで落語も好きという共通点から奇妙な依頼を受ける

京都に住むある男を神戸にある弱小楽団につれていってほしいと。それが実は老人の孫でかつて世界的に有名だった指揮者白石拓斗。
つれていった先は老人、ある飲料水メーカーの創業者が私財で作った楽団。金を持ち逃げされ、指揮者も雇えず、楽団活動に危機的状態だった

明菜の暴力的ともいえるやりかたで、拓斗を指揮者にして、コンサート開催に向けて動き出す。楽団員はかつて老人が世界各国からスカウトしてきた腕のあるものばかり。彼らをまとめる指揮者がいれば、立派な演奏はできる

ただしコンサートを開くには会場、客集め、宣伝広告、スポンサーなど金がいることばかり。もとサラ金の取り立ての事務長などの、一見無謀な活動により、ともかくコンサートまでにこぎ着ける

老人の死期が近いと言うことで急遽曲目変更し、ピアノのソリストも決まったものの、土壇場で来ないことになり、拓斗がピアノを弾きながら指揮もすることになるが。ただでさえ難曲のピアノを弾きながら指揮がきちんとできるかどうか

とにかくラストは無事に演奏を老人に聞かせて感動させることができてよかった。しかも最初は齟齬も出たが、最後には奇跡的な名演奏ができた

そして互い引かれあっていた明菜と拓斗の最初の縁が幼い頃にあったことがわかる。二人は会うべくして会った運命の二人だったんだ
クラッシックなんて縁遠いと思うものだが、そうでもないんだな。有名な演奏家でなくても、好きで演奏してる人々がいっぱいいるんだ。金には縁がなくても好きなことに打ち込めるなんてうらやましい