どうにか読み終えた。残り三篇に、死者とか幽霊は出てこないが、亡くなった家族はいる。

三編目の「紅い実の川」。母娘の話。母親は高校を出たあと都会に就職したものの、婚期が過ぎても働き続け、音信不通に。それがある日妊娠した体で帰郷。街道沿いに食堂を作り、子育てしながら一人でやりくりする。そのため娘は寂しい思いしながらも成績はよくて、都会の大学へ。母はわずかだが仕送りし続ける。しかし都会に染まった娘は、できちゃった婚をして、大学もやめてしまう。しかし夫となる男に勧められ母に報告にいくものの喧嘩別れ。子供も二人になったころ、母が店を閉じるから一度子供をつれてくるようにと連絡がある。そんな二人の話。

四編目は、「向日葵の迷路」。婚約者と亡き母の墓参りに来た娘の話。母がなくなったのは6歳の時、葬式を済ませ、火葬場に向かう途中で、父にはぐれて向日葵畑へ迷い込む。そこで会った女性に抱き締められたことを覚えているが誰だったか?
成人して彼氏もできたので、母に報告に来たが、昔の出来事を思いだし、向日葵畑を探してみる。いくつかの火葬場を回り、ついに発見。思わず一人でその中へ。そこで出会ったのは6歳の自分だった。つまりあのときの女性は言わば未来の自分だったのだと

最後の編は「ビザール・ラブ・トライアングル」。タイトル名はお気に入りのバンドの曲名。三歳の娘を持つシングルの幼馴染みである真知子と一緒になったものの、妻を亡くし、母子家庭だった自宅に戻って母と三人暮らし。その母親もなくなり、血の繋がらない娘との二人暮らし。小説家の父と高校に入学した娘の二人暮らしの話。

特別面白いわけでもないし、感動ものでもないが、静かな暖かさを感じる話だった。悪くないな、かな