なかなかよかったな。
ミライの父親探しは、いろんな人たちの間をたどっていく。最初の手がかりはゴリというあだ名と、あっちゃんと母親が呼ぶことくらい。

母親の幼稚園は、ドイツで生まれた子供の店と言われた共同保育所がモデルらしい。子供の主体性を尊重して好きなことをやらせる教育法。しかし園児による放火事件があり閉園したらしい

ミライが開いた展示会に来ていた友達の友達が、エンジンでゴリならとかつてのヒーロー物のテレビ番組の悪役宇宙猿人ゴリを思い出したことから、さらにネット検索で、宇宙厭人ゴリなる短編小説が。そして隆一がその作者である、この小説の語り手にたどり着く。
その小説にはモデルがあり、ゴリの手がかりもあると言うことからたどっていき、おぼろに正体が明らかになる。70年代初め頃、彼は学生運動にかかわっていて、手製の爆弾を作っていた。いくつかの事件に使われ、指名手配されていた。さらに当時の彼を知る人物も出てくる

一方かつての幼稚園で働いていた老婦人に話を聞けることになり、放火事件の真相や閉園の事情も明らかに。放火ではなく、ふだん花火などを自由にしていた園児が火遊びして、園舎に飛び火してぼやを出しただけ。しかし日頃からその特異な教育法に批判的な親たちに騒がれて閉園を余儀なくされた。ちょうどミライを身ごもった頃。しかもその園児の一人が隆一だった。責任を感じて、さらに探索を進める隆一
やがてゴリに関わった人たちを集めて話を聞く場をもうけることで、最近のゴリの居場所がわかる。たまたま写されたアメリカのデモ隊のなかにゴリに似た人物が写っていると。デモをしてる団体のアドレスがティーシャツに書かれていたことから、メールで問い合わせてみたら、しばらくしてから、会ってもいいというメールがくる

しかし現れたのはゴリの兄と名乗る男。しかしミライの母親との関係など色々な事情が明らかになる。結局、ミライの父親が生存してるかどうか、どこにいるのかは明らかにならなかったが、ミライは無理に会うつもりはないという、自分が生まれた事情がわかっただけで十分だと。
ミライと隆一は一緒になり、子供もできたようで、ハッピーエンドというのもおかしいが、安心した。