今日の二冊目はこれ。アパート管理人の独身アラフォー女性と、奇妙な住人たちとの一年を描いている

花村茜は、亡き父が残したアパートを相続した。マンションは兄にとられ仕方なく。管理は不動産やしてるから面倒はないが

職場では肩叩きを受けている。実際にアパートを春先に見に行き、その花の咲き乱れる様子が気に入る。高校の同級生が予備校の講師をやめて、バーテンダーに転身し、近くに店を開いた。これらをきっかけに、仕事をやめて、空き部屋に住み込み、管理人をすることにする。

三階建てで各階三部屋。101号室201号室301号室は、2DKでややひろめで、家族入居も考えた部屋

茜は101号室に。102号室は空き家。103号室は晩年の父の愛人と言われる独身の老婦人。
201号室には父子家庭。男児が三人。母親はもと自衛官で、夫に愛想をつかせ、子供をおいて出ていった。しっかりものの長男が高校の寮にはいるため、残る家族が心配で、茜に父と結婚しないかと近づいてくる

202号室も空き家のはずが、茜は老夫婦と知り合い、話をし、食堂で食事も共にする。それが昔死んでいた、つまりは幽霊だとわかる。限られた人間にしか見えないとか

203号室には同世代の独身女性。アンチエイジングとして、しょっちゅう整形手術を受けている

301号室は空き家だったが、不動産屋が外人をつれてくる。クロアチアの詩人で、百人一首を英語でよむ。近くの大学の客員教授として来日。はじめ奇行も目立つが、妊娠中の奥さんが来日して、まともになる

302号室には自称ウクレレ音楽家。聞いてみると妙に暗い。家賃滞納で最初に口を聞き始めたが、コンテスト入選に落ち、当てがない。しかもネットで仲良くなった女性に会ったものの、振られてしまい落ち込んでる。のちに、茜の同級生の店に雇われ、家賃も払えるように

303号室には探偵だという独身男性が。猫を買っているという情報の確認のために口を聞くように。以前彼の妹がその部屋にすみ、二十歳で事故死している。その妹が猫を自由に出入りさせていた。窓を少し開けておくと、死んだ妹の幽霊が時々来るから、窓を締め切りにできない。そこから猫も出入りしていると、妙な言い訳をする。

奇妙というか、変人ぽい住人ばかりだが、それでも悪人がいない。特別面白いわけでもないが、なかなか楽しんで読めた