今ようやく読了

小川糸『喋々喃々』

主人公の栞は東京の下町の風情を残す谷中で、アンティークの着物を売る店を開いている
ある日訪れた客の男性、木の下に一目惚れし、妻帯者と知りながらつきあうようになる。そんな栞の一年を季節の催事や食べ物と共にたんたんと描いている。よく見ると、けっこう劇的な出来事もあるのに、一見何事もなく過ぎていくように思える話だった。

そのため、半分も読まないうちから少し退屈な気もして、やめようかと思いながらも、なんとか最後まで読んだ。終わり近くには、不倫を続ける苦しさから木の下を追い出したのに、最後にはなしくずしによりを戻してしまうあたり、なんか拍子抜けのような気もしないではないが。

まあともかく最後まで読めたのだから、それほどつまらなかったわけでもないか

小川さんはこれが初めてなんだが、彼女を有名にした『食堂かたつむり』をまだ読んでいない。文庫で買ったまま。少なくともそれは一読したいと思うが、さらに読むかどうかは決めかねている


昼過ぎ娘と出掛けた折り、書店に寄ったら、前に読んだ上田さんのパティシエ物の続編が文庫で出ているのを見つけ、思わず買ってしまう。前作から五年後の話らしい