来週の日曜には町内での御輿釣りがある。で今日は神職をよんで、お払いをしてもらう。しかし、この寒さで、出るのが億劫になる
日曜なのに、いつもの時間に目が覚める。昨夜は結局読む予定の本が読めず、うつらうつらしていただけ
それを今読んでいた。乾ルカ『あの日に帰りたい』を今読了。短編集で、どの作品も現在と過去が、現実とあの世、幽明界とが交わった奇妙な、不気味でもあるが、なつかしい。不思議だが心に触れる作品だな
特に最後の話は、思わず、うっとなりかけた
就職して三年、東京から札幌に転勤して、一人暮らしする女性。体力をつけるために毎晩、近所をウォーキングしている。そして見つけた中学校に既視感が、正門に大きなハクモクレンがある。立て札があり、姉妹校締結の記念植樹と。彼女の母校とだろう。
そこで70前後の老女と知り合う。事故にでもあったのか、顔の右半分にはひきつれがある。はじめは顔を会わせるだけが、やがて挨拶をかわす。老女とは冬の時期だけ、中学校付近でしか会わない
老女のことが知りたくなり、声をかけたのは二冬目。そして事情を聞く。老女はこの中学の元教師。15年前に、正門付近で交通事故に遇い、一時生死の境をさまよった。その時に正門前にうずくまる制服は同じだが顔に見覚えのない女生徒を見つける。どうやらリストカットしたらしい。若い頃はよき教師であろうとしたものの、周囲に疎まれたり、生徒の自殺があったりで、ついには無難に教職を勤めるだけであった彼女だが、思わず女生徒に声をかけて、思いもしなかった言葉をかわす。その言葉により、女生徒は生きる希望を見いだす。
保証がないから、分からないからこそ、明日まで生きてみるのもいいんじゃないかしら
事故後、老女は退職した。あのときの女生徒が気になり、冬になると正門付近を歩いているのだと。病で入院することになり、もう歩けないかもしれないからと、彼女に話したのだと。
そんな老女に若い女性は、袖を巻くって左腕を見せる。治ってはいるが長く延びた傷跡。互いに相手を確認して笑う
若い女性は、姉妹校で同じ制服を着て、15年前に東京の中学校正門のハクモクレンの下で自殺を図ったのだった。東京と札幌、姉妹校の正門で、生死の境をさ迷う二人が出会ったということなんだろう。二人とも生きててよかったと確信したことだろう
日曜なのに、いつもの時間に目が覚める。昨夜は結局読む予定の本が読めず、うつらうつらしていただけ
それを今読んでいた。乾ルカ『あの日に帰りたい』を今読了。短編集で、どの作品も現在と過去が、現実とあの世、幽明界とが交わった奇妙な、不気味でもあるが、なつかしい。不思議だが心に触れる作品だな
特に最後の話は、思わず、うっとなりかけた
就職して三年、東京から札幌に転勤して、一人暮らしする女性。体力をつけるために毎晩、近所をウォーキングしている。そして見つけた中学校に既視感が、正門に大きなハクモクレンがある。立て札があり、姉妹校締結の記念植樹と。彼女の母校とだろう。
そこで70前後の老女と知り合う。事故にでもあったのか、顔の右半分にはひきつれがある。はじめは顔を会わせるだけが、やがて挨拶をかわす。老女とは冬の時期だけ、中学校付近でしか会わない
老女のことが知りたくなり、声をかけたのは二冬目。そして事情を聞く。老女はこの中学の元教師。15年前に、正門付近で交通事故に遇い、一時生死の境をさまよった。その時に正門前にうずくまる制服は同じだが顔に見覚えのない女生徒を見つける。どうやらリストカットしたらしい。若い頃はよき教師であろうとしたものの、周囲に疎まれたり、生徒の自殺があったりで、ついには無難に教職を勤めるだけであった彼女だが、思わず女生徒に声をかけて、思いもしなかった言葉をかわす。その言葉により、女生徒は生きる希望を見いだす。
保証がないから、分からないからこそ、明日まで生きてみるのもいいんじゃないかしら
事故後、老女は退職した。あのときの女生徒が気になり、冬になると正門付近を歩いているのだと。病で入院することになり、もう歩けないかもしれないからと、彼女に話したのだと。
そんな老女に若い女性は、袖を巻くって左腕を見せる。治ってはいるが長く延びた傷跡。互いに相手を確認して笑う
若い女性は、姉妹校で同じ制服を着て、15年前に東京の中学校正門のハクモクレンの下で自殺を図ったのだった。東京と札幌、姉妹校の正門で、生死の境をさ迷う二人が出会ったということなんだろう。二人とも生きててよかったと確信したことだろう