新撰組のメンバーで好きなのは?

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一段と冷え込みが厳しい朝でした。
「ううっ、寒っ」
寝坊助ペンタでさえ目を覚ました程です。
隣で寝ていたペンコも、
「掛け布団をかけて行って!って強くお願いすべきだったわね」
と身震いしながら起き上がりました。

ペンタとペンコはおととい、たーの家から新居へとやってきて、新しいダブルベッドにシーツを敷いてもらって、こあより先になんてちょっと悪いなぁと思いながらも寝ていたのでした。
「リビングに行ってテレビでも見ましょうか」
「僕、ペソを呼んできますね」

ペソタはたーの仕事部屋が気に入ってそこにひとりでいました。
「ペソ、おはよ。あそびましょう」
「なんや、えらい早起きやな」
「だって寒くて寝てられないんですもの」
「ペンギンやろ」

三羽でテレビを見ていると、今日は新撰組の日だということがわかりました。
「ねぇ、知ってる?新撰組には死番っていうのがあるのよ」
「何ですか、それ」
「見回りとか、敵がいる場所に乗り込む時1番先頭に立つ隊員のことよ。切り込み隊長みたいなものだから、1番死ぬ確率が高いの」
「ぼ、ぼく、絶対嫌です」
「ワシは進んで引き受けるで?」
「嘘よ、スタコラサッサって逃げるんじゃないの?」
「誰かがやらなあかんのやろ?自分が犠牲になって、仲間の犠牲を防げるんやったら、ええやん。そもそも平和かなんか守るための組織やろ?」
「確かにペソは、ペンギン警察でも、大好きなこあを守るために大活躍しましたよね」
「そやあ。こあのためならワシは死ねるんやで」
ペソタは胸を張って言いました。

「でも、こあはペソが死んじゃったら悲しみますよ」
架空の話なのにペンタはとても心配そうです。
「そうね。誰かの犠牲の上で助かってしまったら、こあは一生立ち直らなそうね」
ペンコも言いました。

「戦いなんてあかんな」
「武器だって恐ろしいです」

テレビでは、閉会したオリンピックの話題です。
「国を超えての友情やってある」
「そうです。スポーツで競うのはいいですけど、戦争なんて絶対にしちゃダメですよ」
朝から真面目な話になりました。

「ところで、ペンコは何で死番なんて知ってたん?たーに聞いたんか?」
たーは歴史が得意です。
「違うわ。こあがやっていたゲームよ。パワプロのサクセスにメカニクス産業高校ってあるんだけど、その中のキャラクターに新撰組好きなキャラがいたの」
「ズコー。なんや、ゲームかいな」
「ゲームでも、キャラクターや世界観を作り込んでいて、参考になるし、作った人を尊敬するってこあは言ってますよ」
こあの密やかな夢は小説家になることです。

「こあに早く会いたいわね」
「僕は新撰組じゃなくてこあ見守り隊ですからね」
「日が照ってきたわね、お昼寝しない?」
「さんせーい」

3ペンは新居で、こあとたーがいなくてもすっかり羽を伸ばしているのでした。