オーストラリアの山火事は各地で雨が降ったこともあり、少し落ち着いた状態になっています。そして、この惨事に多くに人から寄付が集まっています。

 

しかしながら、今朝のTVでは「Red Cross Scandal」との報道が有りました。Red Cross (赤十字)へ集まった$95m (約71億円)の寄付のうち$30m (約23億円)ほどしか被害者へ支給されていないとの事です。これに対し、Red Crossは、「今だけでなく、3年の復興計画などにも金を使う」などと彼らの言い分を述べていますが、報道機関は一応に懐疑的な見方をしています。オーストラリアの報道は日本とは違って忖度があまり無いので、世の中を欺くこの手の追求には厳しいものが有ります。

 

しかし、昔は純粋な気持ちで出来た寄付が今はどれも怪しく感じてしまい、躊躇するようになったのは私だけでしょうか。

 

Red Cross director rejects foundation is stockpiling bushfire relief donations

https://www.msn.com/en-au/news/australia/red-cross-director-rejects-foundation-is-stockpiling-bushfire-relief-donations/ar-BBZeusD?ocid=spartanntp

Sky news sydneyの記事より

 

The Red Cross was accused of drip-feeding $95 million in bushfire relief donations and saving the rest for future disasters.

drip-feed = 点滴注射

 
 

ちなみに、2010年にハイチ共和国で起こった大地震では約31万人の人が亡くなりました。この時も、Red Crossに$500m(約375億円)ほどの義援金が集まった様ですが、実際にはその25%の$125m(約94億円)しかRed Crossは被災地に金を回さなかった様です。

 

Report: Red Cross Spent 25 Percent Of Haiti Donations On Internal Expenses

https://www.npr.org/2016/06/16/482020436/senators-report-finds-fundamental-concerns-about-red-cross-finances

nprの記事より

 

まあ、実態はこのようなものですね。恐らくどこも団体も似たようなものだと思います。被災された地域や人を本当に助けたいのなら、忙しい人には厳しいかもしれませんが、短時間でもボランティアへの参加がいいでしょう。誰かにお金を預けて、それで支援した気になっても、そのお金の行方は分かりませからね。