幼いころからピアノを弾き続ける15歳の主人公、良一が、同級生の野球部エースの徹也と知り合い、徹也の幼なじみで重症の腫瘍のために入院している直美と出会う。



繊細な少年の中で渦巻く友情や恋、生きるということ、死ぬということを思い悩みながら成長する様を描いている。




かなり引き込まれました。




他の人がこの本を読んでどう感じたのかなって思って、mixiのレビューを見てみたんですが、正直ちょっと驚きました。


圧倒的に多い意見が、「15歳ぐらいの時期に出会いたかった本だ」というもの。

つまりこう書いてる人は20代以上なわけですが、ちなみに僕は今24歳で、

まぁ確かにその頃読んでもいいんだけど、
この本は決して15歳向けに書かれたわけではないと思いますけどね。


この本を、思春期にある甘酸っぱい話みたいに読んじゃうのは、正直浅いんじゃないかなって思っちゃいます。

偉そうなこといってごめんなさい。


人間存在とか実存とかっていうテーマの方がしっくりくるというか。


この作家おもしろそうだなって思って、続けて「僕ってなに」という本を読んでみました。

この本なんかはこの作家の思想がもっと明確にあらわれてる感じでおもしろかったです。

感動という点では「いちご同盟」の方が好きですが、三田誠広さんという作家を知る上ではこっちの方がいいのかなって思いました。
まぁまだ2冊しか読んでないので全然違うかもしれませんけど。


久しぶりに1人の作家の本を追ってみようという気になっています。