タイガーのヒーロー像 | アントニオ小猪木 オフィシャルブログ powered by Ameba

タイガーのヒーロー像



ストロングスタイルプロレス東京・後楽園ホール大会。



セミファイナルはタイガー・クイーンの試合だった!



タイガー・クイーンはデビューして約1年は経とうとしている。



長身の身長に身体能力、運動神経は素晴らしく抜群なのだが、数々の好カードが組まれる中、正直誰もが認めるライバルが出現していない。



「アントニオ猪木はホウキとでも名勝負ができる」とヒロ・マツダが言っていた言葉。ハルク・ホーガンも福岡ドームで新日本プロレス参戦復帰が決まった時のインタビューで「相手は誰でもいい。誰とでも名勝負ができる」と言っていたが、超一流は誰が相手とでも名勝負ができるということだ!



この日、セミ前に出場していた二代目スーパー・タイガーも序盤の展開の動きに色気が出てきていたが、終盤はもたついて勝利していた。そりゃプロレスは闘いであり格闘技。相手を仕留めるのに思うようにはいかない時もあるが、スーパーにしろ、クイーンにしろ、強い上に選ばれし者なのに何かが物足りない。



ここで気が付いたのが、彼らにヒーロー像が欠けているのではないかと思えた。初代タイガーマスクやブルース・リー、アントニオ猪木やミル・マスカラスは美しさがあった。ウルトラマンや仮面ライダーなどのヒーローにはキレと品格と色気があった。その特撮ヒーローのスーツアクターは素顔は見えてない中、動きで躍動感や悲壮感を出す。プロレスや格闘技と特撮は違うかもしれないが、やはりヒーローには構えや動きには美しさがあり、それが魅了させた。



動きの中に体のキレのある構えを挟む動きや技と技との間にフッと構えるヒーロー者の動きがアントニオ猪木や初代タイガー、ブルース・リーにはあった。



二人のタイガーのヒーローの動きとは誰なのか。



そして更なる追求にコンテンポラリーダンスのある映画を見付けた!肉体的と内面の表現と動きのインパクト(プロレスで言うと空中殺法とか投げ技とかではなく、フッとしたキレの動き)とプロレスって似てるのではないかなーと思った。



ある映画の予告編の動画。以下のことが書かれていた。


「踊りに必要なことは力強いしなやかさと激しさを秘めた繊細さだ。“驚異的な創作の秘密”、“GAGA=独自の身体開発メゾット”。GAGAの特徴は自発的に己の体の声に耳を傾けさせることだ。」「自分自身を解放するんだ。」映画『ミスター・ガガ』予告編動画より。



文頭の「踊りに」という部分を「闘いに」に変えても同じことが言える。



「闘いに必要なことは力強いしなやかさと激しさを秘めた繊細さだ。」



リングでは集中力、怒り、躍動感、悲壮感、表現力。エネルギー、キレ…。



クイーンに関してはファンの前に現れないその孤独感もリングでは表現できるはずだ!




スーパーもクイーンも運動神経や強さは抜群にある。あとはそれらの思いと躍動感と悲壮感のバランスとヒーロー像。大好きな二人のタイガーのヒーロー像に期待したい。