本音があるのか? | アントニオ小猪木 オフィシャルブログ powered by Ameba

本音があるのか?



東京・渋谷TSUTAYA O-nestでの『SHIBUYA CIDER』「恒例お正月新年会ライブ令和2年2020 10周年記念・ライブ101回記念」にこの2020年も出演した!



時代は令和になり、ここ最近強く思うのが「物事の答えは一つではない」ということ。



そんなことは最近ではなく疾(と)うの昔から思っていたのだけど、今は「先輩や上司の言うことが絶対」という風習もなくなってきた。



酒の席でも「お前、俺の酒が飲めないのか!」とかもなくなり、「今日は車なので…」とか「そろそろ終電なので…」を言っても残されることもなくなりつつある。上下関係もかなり緩くなってきた。



ラーメン店でも各レストランでも味を選べる時代。こってり派もいれば、あっさり派もいて人が「美味しい」と勧められても人によってはそう感じなかったりもする。「美味しい」「マズい」とかでなく好みの問題だ。



こないだある番組で野球の試合で隠し球で勝利したということをTVで紹介されていた。小猪木はそれを観ていて「きっとなかなか勝てない常勝チームとの対戦で“どんな手を使ってでも勝つ”ことを目標に一丸となって色んな作戦を練りに練って練習したんだろうなあ」と勝手にそこまで想像して感動してたのだが、同じくそれを観ていた後輩が「そこまでして勝ちたいですかねえ」とつぶやいた。



想像は自由。価値観も自由。ここには正解もないし、どちらでもいいのだが、この会話はここで終わってしまった。淋しい空気になった。



小猪木は草野球チームにいながらも同じチームメイトの野球への考えはバラバラだ。遊びの草野球で9人以上もいれば野球観はそれぞれ違う。色んな考えがある。監督のいないチームだから仕方ないことだ。たまに価値観が合わないと淋しい思いも強くなる。



西口プロレスでも“お笑い”や“プロレス”の価値観や表現も各自それぞれ異なるし、好みとこだわりも違う。観ている方も好みも千差万別だ。



各自の感性に不正解はないけど、価値観が合わない者同士で話していると互いにエネルギーを使い、時間や気力なども消費してしまう場合もある。



答えは一つではないというとてもいい時代なのだが、“本音”で語り合うという状況が少ない時代になってきているのではないかと感じてきた。



しかし、“本音”を見せずにクレバーな態度で毅然としているのもカッコいいかもしれないが、イベントとなるとお客さんにメッセージを伝えなくてはならないからこそ、大事なのは“本音”なのではないかなと思ってきた。



小猪木の生き方は不器用だ。だからこそ“本音”で生きていきたい。