今日はしゃぶしゃぶだ、そう言って高価な牛肉をいっぱい買い込んだ不動産屋夫婦。税金の確定申告の最終日に、過少申告・公私混同の経費計上、あの手この手を使って税金は極力払いませんに徹した嘘八百の申告書が受理されたからだ。受付期間の一番最後の日に税務署に出向くのは毎年恒例だ。職員の執拗な追及をかわすためにあえて混む日を選ぶ。しかし、いつもこの手が成功するわけではない。後でバレてやばい目にあったことも何度かある。まだ予断は許さないが大きな関所は通過した。そんな危ない橋をなぜ渡るのか?
正直にすれば変な心配せずに済むものを。
「正直者はバカを見る」こんな世の中だ。一万円の儲けは経費に回し、千円使えば二千円と自分で書けるような領収書をもらう。そして苦労して得てきた利潤で息子はバイトせず東京の次第を卒業した。妻にも他所に勤める息子にも帳簿上は給料を出している。手伝うことは一日もないけれども…。
霜降り肉をたらふく食べられるのも普段のゴマカシの賜物だ。