後楽園の茶屋「寒翠細響軒」(かんすいさいきょうけん)で「かやぶき屋根の吹き替え工事見学会」に行ってまいりました。
「寒翠細響軒」は園内のやや北側にあり、沢ノ池や唯心山を一望できる四畳半の茶室で、1815年に建造され1934年の台風で全壊したが直ぐ復元された茶室なのです。
今月に入って15年ぶりにふき替えているのです。(大体平均15年おきくらいらしい)
ふきかえ工事を請け負っているのが「明石屋根工事有限会社」ってとこ。
てっきり京都かどこかの職人さんかと思いきや、岡山の早島にある「かや葺き」や「こけら葺き・桧皮葺き」等の伝統的な屋根だけを専門にしている会社なのです (スゲ~! カッキ~!)
さっそく足場の上にあがって葺きかえ工事を見せていただきました。
近くで見るといがいとかわいらしくて、「よし」で出来たちっちゃなピラミッドのような屋根です。
「かや葺き」といいながら実は使っている素材は「葦(よし)」なのです。
「よし」と「かや」の見た目の違いも教えていただきました。
「よし」は中が空洞になっていて「かや」は中がつまっているのです(へ~~ そ~なんじゃ・・・)
「よし」で造る屋根は輪郭がはっきりとしてシャープなラインが出るのに対して、「かや」の方は柔らかいラインを出すのに適しているらしいのです(フムフム~~)
やっぱ昔の人は偉いわ! その辺の使い分けがキチンとできてる。
「よし」の束を下から下から半割の竹で下地の垂木(竹)に結えていくのです。
書いてみるとなんてことなさそうですが工事の方は既に10日間かかっているのです。(4.5畳ですよ!)
完成までさらに、あと2,3日かかるらしい・・・
もちろん工事後は取っ払っちゃいます。
下から、下を叩くもの、屋根の表面をたたくもの、よしを結えるため麻紐を下に通す針のような役目をするもの、そして仕上げのハサミです。(道具の名前も教えてくれたのですが・・・もうすでに忘れました・・・トホホ)
社長の長崎さんが身振り手振りでかなり分かりやすく説明してくれました(フムフム・・・)
誰もいなくなったころを見計らって家内が「私も工事してもいいですか?叩いてみた~い」との無謀なチャレンジに長崎社長も快く「いいよ~ やってみ~」
でチャレンジワークの状況が上の写真!
下の方から恐る恐る叩いておりました(大胆な割にチョンチョンと・・・www)
ちなみに、こちらの会社では息子さんもお父さんの跡を継いで伝統的な屋根葺き工事を守っているのです(素晴らしい!)
小雪が降るなかでの見学会(工事)でしたが、伝統的な「かやぶき葺きかえ工事」を目の前で見ることができた貴重なヒトトキでありました。
やっぱ「スーパートラディッショナル」は「スーパーインターナショナルや~」