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~還暦じいちゃん遍路旅~

88ヶ所の歩いて回った日記なう

53番円明寺から今治へ      2013年9月23日


コース  自宅 == JR松山駅 == JR伊予和気 ―― 


53番円明寺  ―― 粟井坂 ―― 鎌大師 ――― 遍照院 ―― 大西駅 == 

    JR松山駅 == 自宅

遍照院

浅海を過ぎると次は菊間町、ここは瓦の町で壁一面に鬼瓦を貼りつけた家が見えてくる。


~還暦じいちゃん遍路旅~-鬼瓦 鬼瓦の家

お接待所もあり、遍路の無事を願う「無事カエル」の焼き物をお接待で置いてある。有り難く1個いただき金剛杖につけさせてもらった。


~還暦じいちゃん遍路旅~-無事カエル 無事カエル

ここを過ぎると間もなく「遍照院」ここは薬王寺と並ぶ厄除けのお寺。13時50分到着。


~還暦じいちゃん遍路旅~-遍照院 遍照院

山門の両側に仁王の代わりに大きな鬼瓦が置かれている。節分も「福は内、鬼は外」でなく「福は内、鬼も内」だそうだ。家族の厄除けを願い丁寧にお参りする。


~還暦じいちゃん遍路旅~-阿形鬼瓦 ~還暦じいちゃん遍路旅~-吽形鬼瓦

    阿形                  吽形


14時00分出発、旧道を通り抜け国道に合流すると、前方に精油工場が見える。近づくほどにゴーという低い音が響いてくる。24時間聞こえてくる近所の人は大変だろうなーと考えながら進んで行く。


~還暦じいちゃん遍路旅~-太陽石油 太陽石油

工場を過ぎたところに「青木大師堂」がある。通夜堂には布団も準備されている。が、一人で寝るにはちょっと怖いところだ。


~還暦じいちゃん遍路旅~-青木地蔵 ~還暦じいちゃん遍路旅~-部屋の中
     青木地蔵              部屋の中

夜には工場から出る音が地獄の窯の響きのように思えて熟睡できそうにない。坂の下には六地蔵が祭られており、その横には大師の御加持水、残念なことに少し濁っていた。


~還暦じいちゃん遍路旅~-御加持水 御加持水


国道まで引き返し坂道を上って行くと、峠には地下石油備蓄基地の看板が建っている。峠を下って行き亀岡の町に入る。


~還暦じいちゃん遍路旅~-石油備蓄基地 石油備蓄基地

さらに国道を進むと遠くに陸橋が見え始め、川の手前を今度は右手の旧道へ入って行き古い町中を進んで行く。

亀岡小学校と亀岡駅の間を通り抜けて道は続いており、旧道の終わり近く、道なりに進み国道に出るのかと思ったが、遍路シールは細い道を指している。


~還暦じいちゃん遍路旅~-旧道 旧道へ

遍路道は山中の坂道を上り、JRの線路に沿って進んで行く。このあたり、国道から旧道へまた国道へと、へんろ道が続いている。


~還暦じいちゃん遍路旅~-山道 山道へ

造船所のクレーンを左手に見ながら進み、踏切を越え広い道路を横断する。


~還暦じいちゃん遍路旅~-造船所クレーン 造船所クレーン
  

大西町の郵便局を過ぎると左手に、屋根の上に水瓶を乗せた家が建っている。昔の庄屋の家で、徳川方に味方した功労により特別に水瓶を乗せることを許可してもらったらしい。


~還暦じいちゃん遍路旅~-庄屋 庄屋宅

水瓶を乗せるぐらい大したことないと思うが、言われてみれば、高野山の堂宇でも金剛峰寺にしか水瓶が乗せてない。

  

~還暦じいちゃん遍路旅~-説明 説明文


当時は水瓶を乗せることはすごい権威の象徴だったのだろう。  

水瓶を眺めながら左折するとJR大西駅、16時30分、遍路衣装を解き帰途に就く。



~還暦じいちゃん遍路旅~-大西駅 JR大西駅

 

 おしまい


 

53番円明寺から今治へ      2013年9月23日

コース  自宅 == JR松山駅 == JR伊予和気 ―― 

53番円明寺  ―― 粟井坂 ―― 鎌大師 ――― 遍照院 

    ―――  大西駅  == JR松山駅 == 自宅


鎌大師


立岩川を渡り、スーパーを右折、コンビニで食料を調達し、正面の山に向かって進んで行く。11時30分、鎌大師到着。


~還暦じいちゃん遍路旅~-鎌大師へ 鎌大師へ

住職が高縄寺へ移ったため、現在無人になっていると聞いていたが、近所の人が管理に来ているのか、車と自転車が止まっており、本堂の扉が開いていた。


~還暦じいちゃん遍路旅~-鎌大師 鎌大師

このお寺、手束妙絹さんが庵主をしているときは有名だったが、今はお参りする人が少なくなっているようだ。


~還暦じいちゃん遍路旅~-十八人塚 十八人塚

ちなみに、4カ所ある「花へんろ」の1番はここで、2番粟井坂大師堂、3番高縄寺、4番杖大師となっております。本堂、大師堂とお参りし、18人塚を覗き込み、休憩所で一休み。


11時45分鎌大師を出発、遍路道は左手の家の間の細い道、右手へ進むと「一茶の道」として整備されている道です。


~還暦じいちゃん遍路旅~-出発分岐 出発分岐

左手の坂道を上って行くと「北条育成園」の看板の横に54番延命寺への古い石柱が建っている。


~還暦じいちゃん遍路旅~-北条育成園 北条育成園

普段はあまり石柱など気にしてないのだが、古い石柱なのに延命寺と書かれているのが気になった。


~還暦じいちゃん遍路旅~-石柱 石柱

53番寺と54番寺は両方とも、もともとは円明寺といっていたが、いろいろ不都合があるため、明治時代に54番寺を延命寺と改名したのだ。

ここの石柱は古そうなので、昔の名前が書いてあるのかと思ったが、新しくなっていた。昔の名前を削って掘りなおしたのかな。

~還暦じいちゃん遍路旅~-浅海の町 浅海の町

峠を下ると浅海の町、途中にお化粧しているお地蔵さんが祭られている。化粧地蔵と言い遍路や旅人の安全を守っており、毎年8月に地元の人が化粧をしているそうだ。


~還暦じいちゃん遍路旅~-化粧地蔵 化粧地蔵

国道196号線に合流して、海に張り出した新しい歩道を進んで行くと、数メートルおきに地面が黒く汚れている。


~還暦じいちゃん遍路旅~-歩道 ~還暦じいちゃん遍路旅~-イカスミ
     歩道               イカスミ

どうしてか不思議に思っていると、前方に釣り人がいるのを見てわかった。ここは絶好のイカ釣り場となっているのだ。歩道にかかったスミの数だけイカが釣れたのだ。

    

 遍照院へ続く









      2013年9月23日


コース   自宅 == JR松山駅 == JR伊予和気 ――

 53番円明寺 ―― 粟井坂 ―― 鎌大師 ――― 遍照院 ――  

  大西駅  == JR松山駅 == 自宅

    

粟井坂

   

本日の88ヵ所は円明寺で終わり、この先、交通量が多く、歩道が有ったり無かったりの歩きにくい道が続きます。

   

堀江郵便局の先で、県道347号線に合流、左手に海を見ながら進んで行く。

   
~還暦じいちゃん遍路旅~-海沿いの道 ~還暦じいちゃん遍路旅~-喫茶店

海沿いの道              喫茶店


堀江の町を過ぎるところにあった回転寿司や車両型喫茶店が閉店していた。

また一つ食事のできるところがなくなった(昼ご飯はオニギリかパンで、めったにお店に入ることはないのだが)

    

海岸沿いを少し進むと、海側にレストラン「海鮮北斗」の大きな建物が見え、9時5分到着する。


~還暦じいちゃん遍路旅~-レストラン レストラン北斗
        

道路の向かい側には「粟井坂大師堂」レストランの隣には「粟乃井」の井戸があり休憩所となっている。


~還暦じいちゃん遍路旅~-粟乃井 ~還暦じいちゃん遍路旅~-大師堂
     粟乃井               大師堂


説明文によれば、この井戸は、古来粟粒のような水がブツブツと湧いてくる所から粟乃井と呼ばれたそうだ。


~還暦じいちゃん遍路旅~-由来 由来

井戸を覗き込むと、水が有るような無いような、深くてよくわからなかった。おにぎりを食べて小休止。


県道347号線をテクテク歩いていくと、粟井川の手前に蓮福寺、道路沿いに立っている山門をくぐると、境内中ほどに二層の中門があり、その正面が本堂となっている。


~還暦じいちゃん遍路旅~-蓮福寺 ~還暦じいちゃん遍路旅~-中門
       蓮福寺                       中門


53番円明寺と全く同じ造りだ。

本堂前でザックをおろし、お参りの準備をしていると「トイレは本堂の裏」の矢印。


~還暦じいちゃん遍路旅~-本堂 本堂

お参りの前にすっきりしておこうと裏手へ回ったが、トイレのドアに「団体遍路は使用禁止」の張り紙。

  

汚されるのが嫌なんだろうが、これ、お寺の態度なの?お参りをしないで出発した。

 

ここからの道、歩道とは名ばかりで、側溝のふたの上を歩くようになっている。側溝の上はデコボコで歩きにくいが、車道は車が多く、もっと恐ろしい。

仕方なく歩道を進んで行く。

   
~還暦じいちゃん遍路旅~-歩道 歩道

北条駅前を通り過ぎ、突き当たりを左折すると「花へんろ」の看板。ここ北条は早坂暁の「花へんろ」の舞台です。

  
~還暦じいちゃん遍路旅~-花へんろ 花へんろ

遍路道は大田屋の手前を右折するようになっているが、今回は直進して養護院杖大師へ向かう。山門横に杖大師の大きな石が置いてある、小さいながらもおちついたお寺です。

  
~還暦じいちゃん遍路旅~-杖大師 ~還暦じいちゃん遍路旅~-本堂
      杖大師               本堂
  

トイレを借りて一休み。ここのトイレにも張り紙がしてあった。

「東から来る人もある。西から来る人もある。また南から来る人もある。だから北なくしないでね」おもわずにっこり「わかりました」
      

  鎌大師へ続く







歩き遍路2


     2013年9月23日



コース   自宅 == JR松山駅 == JR伊予和気 ―― 53番円明寺

      ―― 粟井坂 ―― 鎌大師 ――― 遍照院 ――― JR大西駅

      == JR松山駅 == 自宅


  

53番円明寺


今日は前回のお参りの続き、53番円明寺からのスタートです。54番延命寺に一番近いJR大西駅までの約33キロを歩きます。


自宅を6時過ぎに出発、JRに乗り換えて7時31分伊予和気駅に到着。白衣、菅笠を身に着け、朝日を受けて遍路開始。


~還暦じいちゃん遍路旅~-和気駅 和気駅

駅前から右手へ歩いていくと、数分で円明寺山門到着。ここは古い町中にこじんまりと建っているお寺です。


~還暦じいちゃん遍路旅~-山門 山門
 

駐車場で掃除をしているおじさんと挨拶を交わし山門へ向かう。小さいけれど立派な八脚門をくぐり境内に入ると、正面に二層の中門があり、そのさらに正面に本堂が建っている。

   
~還暦じいちゃん遍路旅~-中門 中門
  

早朝のためか境内には人影がなく、燃え尽きそうなローソクが2本立っているだけだった。


~還暦じいちゃん遍路旅~-線香立て 線香立
    

これ幸いと本堂の垂れ幕に頭を突っ込み、堂内を見学。

実は欄間にある龍の彫刻を見たかったのだが、天井からぶら下がっている灯籠のためわからなかった。

 
~還暦じいちゃん遍路旅~-龍の彫刻 ~還暦じいちゃん遍路旅~-龍の写真
     龍の彫り物               写真
   

仕方がなく賽銭箱の横に貼ってある写真で我慢した。

   

誰もいないので、本堂正面で般若心経を唱え「キリシタン灯籠の写真を撮っとこ」


と大師堂へ向かっていくと団体さんのバスが到着。


「こりゃいかん。先に納経しとこ」とお参りは後回しにして、納経所へ向かう。


~還暦じいちゃん遍路旅~-団体 大師堂
  

納経をいただき、落ち着いて大師堂でお参りして、8時5分出発する。

山門左手に立っている大きな石柱には「右へんろみち」と書いてあるが、その道は狭いうえに交通量が多いので、お寺の左側の道を進んで行く。

   
~還暦じいちゃん遍路旅~-コンビニ コンビニ
  

広い道に出たところにコンビニ、ここを右折し、すぐに「堀江」方面への標識に従い左折、井関農機の工場の間を進んで行く。

  
~還暦じいちゃん遍路旅~-馬木橋 馬木橋
     

「アッ、キリシタン灯籠の写真、撮るのを忘れた」引き返すには遠すぎる。

やはり納経を急ぐとダメですね。

                     

    粟井坂へ続く














2013年9月6日(金)


コース   自宅 === 札始大師堂 ―― 48番西林寺 ――  

49番浄土寺 ―― 50番繁多寺 ――― 51番石手寺  ――― 

52番太山寺 ――― 経ヶ森 === 自宅


52番太山寺

15時10分やっとの思いで太山寺「一の門」に到着したが、ここから本堂までは800mぐらい坂道が続いている。


~還暦じいちゃん遍路旅~-一の門 一の門

山門を過ぎ少し進むと納経所。


~還暦じいちゃん遍路旅~-山門 ~還暦じいちゃん遍路旅~-納経所
      山門                納経所
  

今回は裏山にある「奥之院」を超えて「高浜」へ降りるつもりなので先に納経をしてもらう。


坂道参道をゼーゼー言いながら上って行くと、後ろから70歳ぐらいのオバーチャンガ快調なピッチで追い越していく。ついつい張り合ってピッチを上げるが途中でギブアップ。マイペースで行きましょう。


ここの本堂は実に立派、堂々とした屋根が大きく広がっております。

   
~還暦じいちゃん遍路旅~-本堂 本堂


本堂にお参りした後、鐘楼の地獄絵図を眺めに行き、ベンチに荷物をおろし、残ったおにぎりを食べ、一休みする。

 
~還暦じいちゃん遍路旅~-地獄絵 地獄画

15時50分大師堂にお参りし、そのまま右手へ進んで行き、奥之院「経ヶ森」への山道を上って行く。

  
~還暦じいちゃん遍路旅~-本堂裏手 本堂裏


山道の両側には、どこかわからないところの「写し霊場」の石仏が祭られている。

  
~還暦じいちゃん遍路旅~-標識 ~還暦じいちゃん遍路旅~-山道
     高浜への標識             山道 


この道、途中までは歩きやすい道だが、「経ヶ森200m」の分岐を過ぎると非常に険しい道となる。右に左につづら折りの道を上って行く。


~還暦じいちゃん遍路旅~-経ヶ森 経ヶ森へ

「200mなんて嘘や、600mはあるで」文句を言う元気もなくなった頃、頂上「経ヶ森」到着、塔の上に立った観音様が迎えてくれる。

  
~還暦じいちゃん遍路旅~-観音像 観音像

ここからの景色は素晴らしい

「ここは本当に絶景と言えるとこや、ほかの所は景色がええというだけじゃな」観音像にお参りもせず、景色に見とれてしまった。

  
~還暦じいちゃん遍路旅~-松山遠望 松山遠望

16時15分下山開始。先ほどの「経ヶ森」分岐のところまで引き返し、「高浜」へ向かって進んで行く。


最初はきれいに整備された山道だったが、段々と草が高く茂ってきている。


~還暦じいちゃん遍路旅~-きれいな山道 きれいな山道


「梅津寺」「高浜」の分岐から「高浜」方面へ30メートルくらい進んで行くと腰のあたりまで草が生い茂り、その先は背よりも高く、道が全く分からない状態となっていた。


「コリャアあかんワ」通行不能と判断し引き返し、今度は「梅津寺」方面へ進んで行く。

 
~還暦じいちゃん遍路旅~-分岐 だんだん草が茂ってくる

こちらの道は以前一度歩いたことがあり、道は悪いが、草はあまり茂っていない記憶があった。しかし記憶は破られた。

 
~還暦じいちゃん遍路旅~-この先草繁茂 この先道が見えない

この夏の暑さと多量の雨のため、草は伸び放題、背丈を超えている草を金剛杖でかき分けながら、道を踏み外さないよう進んで行った。

不安で脈が速くなりアドレナリン全開。


やがて海が見え始め、草も少なくなり、段々と道が広くなってきた。

やっと出てきた舗装道路、思わず南無大師遍照金剛を唱える。

 
~還暦じいちゃん遍路旅~-舗装道路 舗装道路
  

出てきた道は以前通った所より200メートルほど高浜より、やはり、どこかで道を間違えていたらしい。

17時5分、何はともあれ無事到着。梅津寺駅より電車に乗り帰途に就く。


      松山市内 おしまい