54番延命寺から大頭へ 2013/11/16~17
コース 自宅 == JR松山駅 == JR大西駅 ――
54番延命寺 ―― 55番南光坊 ―― 56番泰山寺
――― 57番栄福寺 ――― 58番仙遊寺(泊) ――
59番国分寺 ―― 大頭 == 四国ガンセンター == 自宅
大頭への道
今回の遍路も終わりに近づいた。
「伊予桜井」を過ぎ「湯の浦」に近づいたところで遍路地図を確認する。地図では高速道路出入り口と、その先の「桜井漆器会館」に信号機が書いてあるが、「桜井漆器会館」の所には信号機がない。高速道路のところの信号機を渡っておかないと、次の信号は「道の駅」のところになってしまう。
「道の駅」に寄ると遍路道に入るのに少し引き返すか、歩道のない国道を「孫兵エ作」のバス停まで進むしか方法がない。道の駅でお昼を食べたかったが、高速道路出入り口の信号を渡って遍路道へ入った。
ここからの遍路道、登ったり下ったりが何回も続いている。「湯浦7車道地下横断路」を潜りぬけ進んでいく。
人にも車にも全く会うことのない道を進んでいくと、12時10分、栴檀寺到着。
ここは88か所とは関係ないが、きれいなお寺で、地元では「きゅうり封じの世田薬師」として知られている。
年1回、夏の真っ盛りの土用の丑の日、キュウリを身代わりに病気を封じ込める祈祷が行われているのだ。ベンチをお借りして、残りのパンを食べ、トイレも借りて12時35分大頭に向かって出発する。
ここで「うちのかーちゃん」が変なことを言い出した。
「ねえねえあなた、昨日泊まった仙遊寺、おサルさんとなんか関係あるの。さっき地元のオジイさんと仙遊寺に泊まったと話していたら、”おサルさんかな”と言っているの。もう一度聞き直しても”おサルさん”と言っているので、何かわからないのでハイハイと返事したんだけど・・・・」
「え ?おサルさん・・・・なんのことかなー」ここでパッとひらめいた。
地元の老人は仙遊寺と言わずに、山号で呼ぶそうだ。
山号の「作礼山(されいさん)」が、すこし訛り「お作礼山(おされさん)」と言っていると聞いたことがある。
「”おサルさん”じゃなく、”おされさん”と言ったんじゃないか。仙遊寺の地元の人の呼び方なんじゃ」
「そーなんだ。おサルさんってなんのことって聞かなくてよかった」
おサルさん、おサルさんと歌いながら歩いていると、13時15分臼井御来迎に到着。
雨が降りそうなので写真を取っただけですぐに出発。
伊予三芳のあたりでポツポツと雨が降り出した。天気予報では夕方まで50%の降水確率、空も暗いのでカッパを着ることにした。着て正解だった。雨はだんだん強くなり、風も吹き始めた。雨のなかひたすら大頭を目指して歩いていく。
チェックポイントを地図で確かめながら、遍路シールを見逃さないように注意する。雨のなか、道を間違えると何倍も疲れてしまう。丹原の商店街を抜けたあたりで雨がやんできた。
15時40分、大頭バス停到着。
4時18分のバスに乗れると思ってバス停の時刻表を見ると、1時間に1本しかないはずなのに、3時台だけは2本バスがあるではないか。
これぞお大師様のご配慮か。3時48分のバスに乗ることができ、暗くなる前に自宅に到着できた。終わりよければすべてよし、ビールを開けてお疲れさまでした。
おしまい。